2021年の皐月賞から競馬を始め、各地で旅打ちしながらひたすら負けまくり、馬券に飽きると共に却って馬主側で競馬を楽しみたくなってきました、右扇です。
(そういえば、この「右扇」という名前の意味を全く説明していなかったような……。いずれします。)
馬主側で競馬を楽しむといっても、限界貧困学生と馬主たり得る富との距離はかなりありまして、さながら新潟外回りです。つまり到底不可能ということで、比較的安価なDMMバヌーシーで一口馬主を始めたのが昨年8月のことでした。
ヴィラの2021というお馬さん(父・ニューイヤーズデイ、母父・ディープインパクト)を実質4950円で一口だけ購入しました。
そして先日2月21日、その「ヴィラの2021」の馬名が決定しました。
その名も「ベルウェザー」(Bellwether)
カッコいい!メイウェザーみたい!
第一印象はこんな感じだったんですが、由来を読んで感心しました。
馬名由来は「先導者。本馬と同じ誕生日の画家の代表作より連想」とのこと。
まず、ベルウェザーくんは4月26日と、競走馬にしては遅生まれです。そのややマイナスな個性を「同じ誕生日の画家」という要素を用いることでプラスに転換しているのがすごい。
そしてその「同じ誕生日の画家」というのはかの有名なウジェーヌ・ドラクロワのこと。
「代表作」とは、1830年パリ七月革命を描いた傑作「民衆を導く自由の女神(La Liberté guidant le peuple)」のことでしょう。
安易な筆者だったらここで終わって馬名を「ドラクロワ」にしそう(安易すぎ)ですが、発案者はここに留まりません。「民衆を導く自由の女神」から「先導者」と連想し、安易に「リーダーleader」的な名前でなく、カッコいい「ベルウェザーbellwether」という言葉を当てたのが凄い、ということです。
ベルウェザーbellwetherとは①(ヒツジの群れを先導する)鈴つきヒツジ ②(産業界の)指導[先導]者;(暴動などの)首謀者,張本人(プログレッシブ英和中辞典)ということで、ベル君にも鈴を鳴らして時代を切り拓いて欲しいものです。
馬名とはかくあるべきだと学ばされました。発案者の方、素晴らしい馬名をありがとうございます。
筆者がなんて馬名を応募したか?恥ずかしくて言えません。
さて、そんな彼もこれまで色々ありました。
去年の夏頃はとにかく「トモが緩い」と言われまくっただけでしたが、ノーザンファーム早来に移った後の11月に左トモを痛めてしまいました。「トモが緩い」のが災いした形です。
幸い跛行は重くなかったようですが、大事をとって年内休養になってしまいました。
ただでさえ遅生まれなのに、ケガでさらに遅れをとりました。が、そこは夜間放牧で暴れ回った「裏番」ベルウェザー。休養中にカロリーの多い飼葉をバクバク食べ、大きく馬体重を増やしました。さすが裏番、タダでは転ばない男。いや、牡。
7月時点で419kgだった馬体重を1月末で480kgまで増やしてきました。
坂路調教も開始し、「まだ緩い」が「これはいい」と厩舎長の方も評するベル君。精神面は随分成熟しており、「周りがうるさくても知らんぷりで淡々と調教できる(中略)動じない気性の持ち主」とのこと。
今後も淡々と調教をこなし、できれば年内、あるいは新春の小倉でデビューして欲しいと思いますが、どうでしょう。
「遅生まれ」とはいえ、父はBCジュヴェナイル勝ち馬。早いところでなんとか一勝をあげて欲しいものですね。
ベルウェザーの出資者の皆さん、ズブの素人ですがよろしくお願いします。