ホテル・レビュー
飛行機の疲れが蓄積していたのか、12時間爆睡しました。
先述したように、ホテルは大英博物館近くの『ベッドフォードホテル』に3泊します。では、恒例・ホテルレビュー、いってみよう!
いいところ
・サービスでアーリーチェックインしてくれた
・受付の人が気さく
・無料の給水機がある
・小型の扇風機がある
・ベッドの近くにUSBポートがある
無料の給水機は素晴らしいですよ。まぁ、ロンドンの水道水も飲めるっちゃ飲めるんでしょうが、硬水なのでお腹に悪いらしいです。
でも、ミネラルウォーターを買うのは勿体ない、という崇高な価値観を我々は有しているわけです。
このホテルには受付に給水機があったので、僕はペットボトルを携えて何回も補充しに行きました。受付の人、あの東洋人ケチだなぁと思ってたでしょうね。
扇風機は、洗濯物を乾かすのに役立ちました。今回の旅行では、毎晩洗濯しました。これについては、おいおい話します。
悪いところ
・2つあるエレベーターの1つが故障
・緊急車両の通行が多くうるさい
・レースカーテンがない
・エアコンがない
・隣の部屋とドアでつなげられるタイプの部屋で、隣の部屋の音がよく聞こえうるさい
エアコンがないことと緊急車両の通行が多いことはシナジーがありまして、窓を開ける必要があるのでよりうるさいんですよね。
まぁ、緊急車両が通るほどの大通りに面しているということで、便利ですから仕方ないです。
以上のように賛否両論ありますが、立地が素晴らしいので良いホテルだったと思います。
いや、でも、一泊3万円もした割には、普通のホテルだったかな~。立地代かな。
テムズとともに
さて、そんなホテルで睡眠をとって気力充分、早起きして街に繰り出しました。
最寄りの地下鉄駅まで歩きます。
ロンドンは自転車とバスが多い街です。自転車レーンが整備されていますし、どこを撮っても赤いロンドンバスが写ります。
写真を撮る旅行者には有り難いですね。
ロンドン交通局の地下鉄は距離不問で一回2.7ポンド=540円です。
旅先でケチケチするのは違うとは思いますけど、やっぱり高いです。
タッチ決済ができるのは素晴らしいけど、決済内容に問題がありますね。
今日は、まずロンドンの東部まで一気に行って、西に向かって散歩しようという魂胆です。
地下鉄Tower Hill駅に着きました。ロンドンでTowerといえば、まずロンドン塔ですね。
昔は監獄だったことで有名です。
今回は外観のみ見学しましたが、あんまりタワー感はなかったですね。
テムズ川の方に出ます。
遠くに見ゆるはもう一つのTower、タワーブリッジです。
船が通るときには橋が跳ね上がるようになっています。跳ね上がっている間にも陸上交通を阻害しないように、上に通路を設けたということです。
まぁ、正直、ひとつひとつの建物にテンションは上がるにせよ、あまり文字起こしするほどの感想はないです。
よく「世界史が得意なんだから、旅行が楽しいでしょう」と言われますが、知っていることと楽しむことには違いがあるように思います。
ただ、世界史を学んで獲得した意識として、大都市と河川の密接な関連に思いを馳せておけば、なんとなく「通」な感じがする、というのがあります。
水溜りのように浅はかではありますが、「通」ぶって、歴史になんとなくの思いを馳せながら、テムズ川のプロムナードを歩くのは、格別によいものでした。
そういう風に気分よく西に向かうと、橋が見えてきます。「落ちる」ことで世界的に著名なロンドン橋です。健在でした。
タワーブリッジは跳ね上げ式ですが、ロンドン橋はそうではない。つまり、大型船が入れるのはココまで、ということでしょうか。
ロンドン橋を渡ります。当然ですが、ロンドン橋を渡るということは、テムズ川を渡るということです。
テムズに沿って歩き、渡る。これも感慨深いものでした。
渡って、妻が激推しのバラマーケットに来ました。
多種多様な出店がありどれもおいしそうなのですが、如何せん高い!物価高!円安!
渋い顔をしながら、吟味の末にソーセージを食べました。こっちのソーセージは、日本のとはちょっと違います。妻曰く、肉!という感じではなく、練り物系、とのこと。
皮がパリッとしないんですよね。まぁ旨いんですけど。
イングランド銀行博物館
再びテムズを渡り、銀行博物館に来ました。
周囲は一層古めかしい建物が多く、東京の日本橋のようでした。
妻が、こんな貨幣オタク全開の博物館について来てくれるのは、金のインゴットに触れる体験ができるからです。
正直、それくらい日本でもできるだろうとは思ったのですが、余計なことは言わずに着いて来てもらいました。
金のインゴットに触れるということで、さすがにセキュリティチェックは厳重でした。
入ったら、真っ先に金塊コーナーに向かいます。
重い!11kgくらいあるそうです。
手触りは、なんか、想像通りでした。
普通の金属を触るのとあまり違いはないように思いました。
我が家には1gの金貨がありますが、いずれは延べ棒が欲しいなぁと思いました。
他の展示はなんとなくで眺めて、ミュージアムショップ。
グッズの他、イギリスの記念硬貨などを売っていました。
貨幣オタクですので、せっかくなので何か買って帰ろうかと思いました。しかし、貨幣オタクですので、家にはもう所狭しと貨幣が飾ってありますから、まぁいいやと買わずに帰りました。
限界効用が低いですからね。
二度目の大英博物館
前日には全部見切れなかったので、再びやって来ました、大英博物館。
英語名はBritish museumなのになぜ『大英』博物館というのだろうか、というような授業を大学で受けたことを思い出しました。なぜなのかは思い出せませんでした。
前日の反省を踏まえ、今日はバッチリ予約してあったので、堂々と正面玄関から入場しました。
いや〜〜〜、大英博物館にフラッと2回来れるなんて、贅沢の極みですね。妻が良い立地のホテルを探してくれたお陰です。
この日は、前日に探し出せなかった収蔵品の場所をネットで調べての訪問です。
最初からそうしとけよと思いますけど、これには理由があります。
館内マップを見れば分かるだろうと踏んでいたのですが、案外僕が見たいものが載ってないんですね。
僕がそんなに変なものを見たがっているとも思えないので、案外日本と英国で有名なものが違うのだろうかと思いました。
そんな、マップに載っていなかった有名収蔵品の一つが、この『ウルのスタンダード』です。
ウル、ご存知ですか?
ウル・ウルク・ラガシュ・ウンマ、なんて言って憶えますけど、世界初の都市文明を生み出したシュメール人の都市国家のひとつです。
そのウルの、スタンダード。スタンダードは『軍旗』です。
軍旗というので、てっきり布製、少なくとも平面だと思っていたら、なんとびっくり立体でした。資料集には前面の写真しか載っていなかったのかな〜
シュメール人については、民族系統も何も不明ですが、この図案から容貌を読み取ることができます。鼻が高いです。
シュメール人のその後について、東進の本に次のような記述があったのを憶えています。
シュメール人は消えていったのだが、消えていったとはどういうことか?
他民族に絶滅させられたのか?動物に食べられてしまったのか?
そうではない。シュメール人が消えるというのは、シュメール語を話す人がいなくなったということだ。
これは大変示唆的な話でした。言語や文化がシュメール人をシュメール人たらしめるのである、ということですね。ココだけ憶えてます。
これはもうちょっと有名な、古代エジプトの『死者の書』です。前日にかなり探したんですけど見つからず、端っこの方に飾ってありました。大英博物館に来る日本人は全員見たいと思うのですが……。感覚が違うのかなと思います。パピルス製ですね。
あんまり興味がないので、シュメールのように語ることはないです。
この部屋にはミイラもたくさん飾ってありましたが、あまり見応えはなかったです。でも、日本人には大人気のようです。
これは、イングランドのコーナーにあった、中世イングランドの金貨です。
展示の仕方がすごいですよね。
僕も家にニッケル貨幣を備蓄していますが、やっぱり卑金属と貴金属では煌めきが違います。この日はゴールドに魅了されっぱなしの日でした。
最後に、中央の天蓋の広場の真ん中にある部屋に入りました。ココには、在りし日の大英図書館閲覧室が保存されています。
カール・マルクスは、大英図書館の同じ席に毎日座り『資本論』を書き上げたのだ、と教わりました。
僕も真似して大分市立図書館の席に座って勉強しているのですが、それはともかく、それらしき展示もしてありました。博物館は基本的にガヤガヤしているのですが、図書室だけは防音が効いているのか静かだったのが印象的です。
最後に、ミュージアムショップに来ました。
旅行前に、うちの父が「お土産はロゼッタストーンでいいぞ!ガハハ」と激寒ジョークを飛ばしておりましたので、ロゼッタストーン関係のお土産を買うことにしました。
僕はマウスパッドがいいかなと思ったのですが、妻は承服しません。
なんでも、小さいものはロゼッタストーンの文字が潰れており、文字が潰れていてはロゼッタストーンではないと言うのです。
これには僕も唸りました。
この文字基準を基に探した結果、ロゼッタストーンのジクソーパズルに決まりました。
文字が明瞭どころか、文字を頼りにしないとパズルが完成しないので、シャンポリオン気分も味わえるというスグレモノです。
三週間の旅行の初っ端に、巨大なパズルの箱がスーツケースを占有することにはなりましたが、良い買い物になりました。
ちなみに、父にあげたところ「老い先短い人間にジクソーパズル!」と喜んでいました。
大英博物館の感想ですが、思ったほど楽しめなかったなと思いました。
それは、こちらの知識と感受性の不足に原因があります。
例えば、僕はこの先美術館を大いに楽しむことになるのですが、美術館、特に絵は、感覚だけでも結構楽しめるじゃないですか。
しかし、博物館は前提知識なく楽しむのは難しいのかなと思いました。知識を咀嚼するエンターテイメント施設かな、と。
僕は博物館大好き人間を勝手に自認していたので、博物館の中の博物館、大英博物館が消化不良なのは結構ショックでした。
が、まぁ、いずれまた来たときに楽しめるよう、知的に豊かな日々を送ろう、と前向きに捉えることができるのが、僕のいいところですね。
スーパー・ウェイトローズ
僕は今まで2回、海外一人旅をしたことがありますが、食事については何も覚えていません。生来偏食なもので、テキトーにマックやパン屋で済ませていたものと思われます。
が、今回は一人旅ではありません。料理大好き・家庭科の擬人化の妻がいます。
妻に連れられ、スーパーに入りました。一人では、入ろうという発想に至らなかったと思います。
妻の下調べは相当なもので、ホテルに近いスーパーを、そのランクまで調べてるんです。つまり、成城石井なのか、ピーコックなのか、ライフなのか。
ウェイトローズは成城石井です。妻曰く、「王室御用達」とのこと。
王室と小売業にいかなる関係があるのかは不明ですが、実際、清潔で良いスーパーでした。
そこで妻が啓示をくれたんですね。「カップ麺あるんじゃない?」と。
何を隠そう、僕はカップ麺が大好きです。ヤフー知恵袋に「カップ麺を毎日食べたいけど死にたくない、どうすれば良いか」と質問したことがあるくらい好きです。
しかし、海外でカップ麺が売っているという発想はなかったんですね。毎日適当にパン食って過ごすか〜と思っていた僕に、薔薇色の食生活が待ち構えていました。
早速探すと、あるじゃない!しかも日清!ウヒョ〜〜〜!
カップ麺はその後もしこたま食べたので、いずれ別記事にまとめます。
他には、スーパー内に『毎日寿司』という寿司屋さんがあったので食べました。
魚がサーモンしかないのは良いんですけど、こっちの人はどうしても巻寿司にアボカドを入れないと気が済まないようで、それは結構困りました。
が、美味しかったです。米ですからね。
あとは、どんな小さなスーパーにも必ずパンのコーナーがあり、一定の味が担保されているのが、流石に主食だなと思いました。
次回・ロンドン3日目 ナショナルギャラリーなど
3日目 4枚目のひまわり