2022年11月10日木曜日

【新幹線秘境駅】七戸十和田駅

いわて沼宮内駅からは指定席特急券を持たずに「はやぶさ」に乗る。盛岡以北の区間は好き勝手に乗っていいことになっているので、空いている席に座る。特定特急券という制度で、地域輸送への配慮である。

二戸、八戸と停まり、七戸十和田に着く。この辺の人がやけに数字が好きなのかというとそういうことではなく、開拓の歴史が比較的浅いことが数字地名の原因だろう。いわて沼宮内の記事で示した通り、かつて東北は蝦夷の土地、「日高見国」だった。

そして当ブログ的にさらに大切なことに、「N戸」地名は「貢馬のために九つに分けられた馬の産地ごとに数字を振った名残」だという。N戸は馬の生産地なのだ。

 

七戸十和田の新幹線駅から歩いてすぐの場所に道の駅七戸がある。今日は道の駅ばかり行っている感じだが、ここでは道の駅そのものには用はない。施設の片隅にある、二頭の銅像を見に来たのだ。二頭とは、もちろん馬のことだ。1957年のダービー馬ヒカルメイジと、1962年の同じくダービー馬フエアーウインである。

ヒカルメイジはいかにも昭和の馬名といった感じだが、フエアーウインは今でもいそうだ。無論、ウインレーシングクラブとは関係ない。この二頭はともに七戸町で生まれた、青森の馬である。七戸は歴史的に馬産地で、ダービー馬も出したし、今も場産地である。

 

道の駅の対面にはJBBA日本軽種馬協会の七戸種馬場がある。

少し前まではアイルランド馬のケープブランコがいたが、彼は九州に移動。その代わりに、ベテランのアルデバランに加え、馬券妙味でお馴染みエスケンデレヤがやってきて二頭体制だという。ノーザン・社台が隆盛を極める昨今、東北や九州の馬に頑張って欲しいと思う。

 

今回は時間がそんなに無いので、小走りで駅に戻る。ここから新青森までは行かずに折り返し、盛岡まで各停のはやぶさに乗るのだ。

そういえば、七戸十和田駅には新幹線秘境駅巡りとして来たのだった。それを忘れるほど、七戸十和田駅は活気に満ちていた。

というか、最初にいわて沼宮内に行ったのが良くなかった。あれを基準に考えれば、大抵の駅は活気で満ち溢れている。七戸十和田駅は一日平均で625人が利用し、新幹線駅としてはかなり少ない方ではあるものの、それでもいわて沼宮内駅の約9倍は利用されていることになる。

この駅には南北に広く駐車場が整備されており、十和田市や上北地区、下北地区からのマイカー利用を狙っている。そういう意味で、七戸「十和田」駅なのだ。昔は駐車場が無料だった時期もあるようで、新幹線代と駐車料金をケチるために青森市から来る人もいたというのが専らの噂(chakuwikiの書き込み)である。


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