先般、ニッケル(2.9円/g)を貯蔵してニッケルバブルで成金だゲヘヘという内容の記事を投稿しました。
すると、Twitterで「錫の方が価格高いですよ」とコメントをいただきました。
またまたぁ〜
筆者は曲がりなりにも貨幣蒐集家兼歴史オタクであって、太平洋戦争中に日本が資源不足でやむなく錫を貨幣に使ったという歴史を知っています。そんな「やむなく金属」である錫が高いわけ
高かったです。衝撃のグラム単価4円。
これを受け、家中の錫貨幣をかき集める運びとなりました。
結果が次の通りです。
総重量5800グラム!
単純な4円換算で23200円相当!いや〜お金持ちですみません。
しかし、そう甘い話はないのでした。
次の穴あき十銭錫貨を例に考えてみます。
純錫はとても貨幣としての使用に耐えられないので、組成は錫93%・亜鉛7%となっています。
それでも9割以上が錫なんだからいいじゃないかと思う方もいましょうが、この亜鉛が曲者なのです。
そもそも亜鉛自体は全然価値がありません。0.3円/gです。カスです。
そして、合金となると買取価格は大幅に下がってしまうのです。
当該錫貨幣の買取価格は分かりかねましたが、2円/gで買い取ってもらえれば御の字といったところではないでしょうか。
純ニッケル貨の記事で強調した「純金属であること」は、やはり大切だったということです。
とはいえ、錫が卑金属の中では高価なものであることは事実です。将来の高騰を期して、貯蔵していきたいと思います。
以下、日本の錫貨幣を紹介します。
一銭錫・亜鉛貨
品位:錫50%亜鉛50%
量目:1.3g
4種類の錫貨のうち、唯一組成が亜鉛と1:1、なんて情けない。それゆえ、錫・亜鉛貨と呼びます。
一応、終戦まで発行され続けたらしいです。
穴あき五銭錫貨
品位:錫93%亜鉛7%
量目:1.95g
我が家には十銭ほどはなかった、少数派です。十銭よりやや小さめで、デザインは同じとなっています。紛らわしかったでしょうね。
穴あき十銭錫貨
品位:錫93%亜鉛7%
量目:2.4g
デザインは五銭錫貨と同じで、少し大きいです。4種類の中で一番量目が大きい「当たり」です。
鳩五銭錫貨(日本政府)
品位:錫93%亜鉛7%
量目:2g
こちらは戦後にGHQの許可を受けて発行され続けたもの。「大日本」から「日本政府」に発行者が変わっています。品位は穴あきと同じです。
その他、タイなどでも錫貨が発行されたと聞きましたが、雑銭から出てきたことはないです。
ともかく、みなさんも僕と一緒に卑金属成金を目指しましょう。
おまけ 純亜鉛貨
こちらは雑銭から出てきた、ドイツ第三帝国の5ペニヒ亜鉛貨。
量目は2.5gで、亜鉛は0.3円/gなので、金属価値は約0.75円。ざ〜こ
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