2015年1月24日土曜日

平成26年度冬の青春18第2回『快速停まらぬ。』/新幹線編

☆第2回概要…

…快速停まらぬ。とあるお婆さんのヒトコトをジブリ作品風にもじったモノだ。
今回行ったのは福岡県・篠栗線。それに、なんと今回は新幹線車両にも乗った。リッチな旅かと思いきや…。もう予想はつくよね?
当記事では新幹線編を綴ります。お付き合いください。…



 さて、普通列車に乗り篠栗線を西へ西へ進む。かぶり付きをしていると、遠くにコンクリートジャングル…大都会の町並みが見えてきた。
駅を通り過ぎるごとにそれは徐々に迫ってくる。恥ずかしながら田舎者の僕にとっては博多に行くというだけでなんだかドキドキするが、直前では尚更である。あぁ、大都会。いずれは摩天楼ニューヨークに行ってエンパイア・ステート・ビルを下から見上げたいものだなぁ。そう考えていると列車は博多に到着。テンション最高潮だ!

18きっぷで改札を通り、博多南までの切符を買う。そう、新幹線編の”新幹線”とはズバリ博多南線の事だ!もっとも、実際には新幹線では無く在来線で、その路線の経営についてJR九州とJR西日本でゴタゴタがあったそうだが、それを言うのは野暮ってものだろう。
博多南線とは、JR西日本直営の新幹線路線で、西鉄バスで1時間かかっていた博多駅と博多南駅を10分弱で結ぶ、新幹線の回送線を営業利用した便利な路線だ。分類上は在来線となっているが、車両は新幹線車両が使われている。
また、青春18きっぷで乗車することは出来ないため、注意が必要だ。
そんな博多南線は新幹線車両を使う為当然新幹線ホームからの乗車となる。使われている車両は500系、700系、N700系である。
少し緊張しつつも新幹線改札を通り適当にぶらついていると、美味しそうな香りが。駅のうどん屋だ。香りにつられて店に入った。
僕はこういう駅の立ち食い店が大好きだ。手早く出してくれるし、それで居てとても美味しい。店員は接しやすく、それなりに安い。良い時間つぶしにもなって、妙妙たるモノだ。
今回入った店で頼んだ月見うどんも美味しくて、卵がとろけて乙な味だった。
博多駅に訪れた際はぜひ!410円!

 食べ終えた後、新幹線ホームに上がり適当に時間を潰していると、ひかりレールスターが入線してきた。
「おぉ!カッコ良い!!」

僕は、とてもレールスターが好きなのだ。
「レールスター」という名前のカッコ良さ。そしてその輝かしい名前に負けないほどカッコ良いそのフォルム、顔!
あぁ、素晴らしい!
と、バシャバシャ撮っていると博多南線用の車両が入線してくる。さぁ、何が来るだろう。鳴り響く警報音。奥の方から姿を表したのは、まぎれもなくひかりレールスターだった。
「やったぜ!」
歓喜の舞を心の中で舞いながら写真を撮った後そそくさと車内に入ると、それなりに客が多く、席は8両編成だというのに結構埋まっていた。僕が窓際に腰掛けて暫く後、とうとう立ち客まで出始めた。大体1時間に1本のこの路線であるが、やはり西鉄バスが1時間かかるところを10分弱で結ぶのだからかなりの需要があるのだろう。
さぁ、発車。


およそ9分で博多南駅に到着。8両分の人が一気に下車するのでかなり混雑していたので、ホームのベンチに腰掛けて人が出るのを待つ。このくらい、一般利用者を優先したほうが良いだろう。席を一つ埋めちゃったんだし。
その後も人波が途絶えなかったので、ホームの端っこのほうで構内を撮影。車両基地感がすごくあって、カッコ良かった。
改札を出る。
冬晴れの清々しい天気で、輝く太陽がガラス張りに反射して眩しかった。
その後色々駅周りを撮影した後博多への切符を買い、再びホームへ。
ふと見ると、レールスターが輝く線路を見つめていた。
レールスター。線路の星。
今日も線路の星は輝く軌跡を残して走り去る。
博多南駅で停車中に内部の清掃などをするらしく、ドアーには清掃中の札。時間の有効活用で、良いと思う。
しばらくして乗車し、博多南駅を後にする。
車窓から見える新幹線基地は、シンプルにカッコ良い。
18きっぱーの都合上北海道新幹線に対してあまり良い印象を抱いていなかったが、いざ新幹線に乗ってみると考えは変わってくるものだ。
でも在来線も残してくれよー。
博多駅到着。乗り換えに急いでいたが、奥のホームに妖怪ウォッチペイントの九州新幹線800系を発見。迷ったがダッシュして記録程度に撮影。(その様子は次回の番外美術館で)
走る。乗り換えまでギリギリだ。新幹線改札をくぐりそのまま在来線ホームへボールをシュート!超エキサイティンッッッ!
ホームに列車はまだ来ていない!勝った!

どうやら2,3分遅延があったようで、少し時間を持て余してしまった。すると、向かいのホームに813系が入ってきた。そこに調度良い感じに太陽が差し、なんだか良い写真になった。僕が構図を考えていると、快速門司港行きが目の前に。残念だが、先を急ぐ。

小倉駅で下車し、北九州モノレールの切符を買う。切符は色が緑だが大体JRの切符と同じモノ。
小倉から企救丘まで300円。往復なので600円。
モノレールのホームからは小倉駅の広場が上から見下ろせる。
改札をくぐりしばらく待っているとコカ・コーラ塗装のモノレールがやってくる。
モノレールは初乗車。黄昏の都市を上から見下ろす車窓からの景色はとても綺麗だった。
20分程度で終点『企救丘駅』まで到着。
…『企救丘』で『きくがおか』と読む。
パソコンで企救丘と打ち込む際、読み方がわからなくて仕方なく『きかく すくう おか』と打っていたのを思い出す……。
企画、救う、丘。
周辺をぶらつく。(路面電車でぶらり旅をすることを『チンチン、ブラブラ』という。出典:広島電鉄)
近くにはJR日田彦山線の志井公園駅があり、モノレール沿線住民は交通に不便していなさそうである。羨ましい。
企救丘駅近くには北九州モノレールの車両センタがある。無論普段は歩道から遠くに眺める程度のことしか出来ないが、それなりに見えるものである。1000系が多く休んでいた。

北九州高速鉄道小倉線を完乗した。
この路線は利便性がなかなか良くて、『地域の足』としてとても働けていると思う。

例年11月に車両センタでイベントが行われてるようだ。2015年は無理かもわからないけど、僕はまたいつか来るだろう。そして再びこの車窓の景観を眺めるだろう。そう考えながら復路につく。

さぁ、帰ろう。




平成26年度冬の青春18きっぷ第2回『快速停まらぬ。』
END

2015年1月22日木曜日

平成26年度冬の青春18第2回『快速停まらぬ。』/篠栗線編

☆第2回概要…

…快速停まらぬ。とあるお婆さんのヒトコトをジブリ作品風にもじったモノだ。
今回行ったのは福岡県・篠栗線。それに、なんと今回は新幹線車両にも乗った。リッチな旅かと思いきや…。もう予想はつくよね?
当記事ではその内の篠栗線編を綴ります。…




12月26日。前日はクリスマス、それを過ぎるともう街中が年末に向けて雰囲気を一変させ、クリスマス・ツリーが門松に変わっていく。そんなこの日の朝、やはり僕は一番列車の車内でうたた寝をしていた。
暖房が心地よく、眠りに落ちてしまい起きたのは中津の少し手前の柳ヶ浦駅であった。
1時間強寝ていたことになり驚きだ。
柳ヶ浦の10分間停車で朝日を浴び、北上へ進軍。
中津駅で乗り換え、西小倉駅で下車。
いつもの行動パターンだ。
 今回は福北ゆたか線の列車を利用する。
福北ゆたか線というのは、黒崎-折尾-桂川-博多を走る運行系統の愛称である。鹿児島本線、筑豊本線、篠栗線に跨った系統であり、最初はよくわからず戸惑ったものだ。
という訳で西小倉駅で次の列車まで25分程度待たなければならない。
5番ホームの端っこで貨物が来るのでも適当に待っておこうかな、と考えてると3番ホームになにやら大仰なモノが入場してきた。

 なにやら、JRF…JR貨物の事業用貨物列車らしい。研修機材か何かを運ぶらしいが、詳細は不明である。何か知っていれば、教えて欲しい。

さて、その事業用貨物も発車し、僕は817系に乗り込む。次の下車まで1時間強…。
 筑豊本線を走り抜け、桂川駅で篠栗線に突入。この先、筑豊本線は原田線という愛称で呼ばれる1日5本のローカル線になっていく。

篠栗線を暫く行くと、目的の駅が近づいてくる。

 下車したのは、九郎原駅。『くろうばる』と読むが、グローバルな名前に反してなかなかの田舎駅で、乗客はまばらだ。
なぜ、僕がこの駅を訪れたか。
それは、27年度のダイヤ改正をもってこの駅に一部の普通列車が停車しなくなるというからだ。
ただでさえ快速がビュンビュン通過するのに更に普通も一部通過とは、一体どんな駅だろう。
そう思ったからだ。
 跨線橋はなく、2面のホームはトンネルの通路で連絡している。また、ホームの下に小川が流れており、近くには美しい白鳥の姿が見受けられた。(その写真は別途)
人影は無く、近くを散策しても聴こえるのは小鳥の囀りのみ。生活音も皆無だ。
家は散見されるのだが、聴こえない。そんなホラーチックな事を考えてると、石碑が見えてきた。
篠栗線の開通記念だった。福岡県知事の名が入っている。
なんとなく、杉河内駅を思い出す。
はてさて、駅周辺の散策を終え駅に帰ってくると、1人のおじさんが居た。僕がベンチに座っていると、気さくに話しかけてきた。
 おじさん「おう、兄ちゃん。何してるの?」
僕「あ、えっと色々な駅を巡ってて~(割愛)」
おじさん「ふうん。兄ちゃん、どこの人だい?」
僕「大分です。」
おじさん「おおう、結構遠いなぁ、始発で来たんか?」
僕「はい~~」
みたいなやりとりをした後、この辺の地域につて色々聞いてみました。

僕「この辺、人口はどれくらいなんですか?」
おじさん「ん…駅の近くに40軒くらいあって…上の方に30軒くらいある、70軒くらいやな大体。」
僕「交通の便はどうなんですか?」
おじさん「市役所の方にバスが1日に少し、それくらい。九郎原駅の利用者は、1日10人もいるかなぁ。」

おじさん「この辺には小学校がなくてな、おじさんが子供の頃は隣町まで歩いて行ったもんだ。」
僕「はぇ~~」
…その後ひとしきりお話をした後、おじさんは桂川方面の列車に乗って行きました。
おじさん「焦らず、遊んで行きなさいよ。」

おじさんと別れた後、僕は博多方への列車に乗車。次を目指す。焦らず、遊ぼう。
 次の下車は筑前山手駅。
写真を見て気づく人もいるだろうが、この駅は高架駅である。
それもかなり高く、ただの高架線に駅を後付しただけのようにも見える。
この駅で僕が降りると、もう1人降りていった。地元の高校生か何かであろう、先ほどの九郎原駅よりはなるほど一定需要がありそうである。
待合室は薄暗く、陽光がベンチに輝きをもたらしていた。
 だがその淡い陽光すらも届かぬ薄暗い階段は、少し降りるのが怖い雰囲気があった。
すると、所々に美術館と称して多種多様な絵が飾られてるのに気がついた。なかなかの出来栄えのものが多く、一応美術部員の僕としてはなかなか面白い階段ではあった。
待合の壁に飾られている絵が地域性があって面白かったかも。


 80段程度の階段を降りると、視界が開ける。
駅の正面には国道が通っているが、雰囲気は閑散としている。
駅前には公民館?のようなものもあったがまさに『片田舎の寂れた公民館』のような感じで、鄙びた建物だった。
ブラブラ歩いていると、バス停を見つけた(写真中央)。西鉄バスだ。おう、バス路線があるのかと思って発車時刻表を見る。朝に1本。ふむ、通学かな。昼には……!?
「1日1本だと……?」
さっきからずっと頭の中に『過疎化』という単語が反響していたのだが、予想的中!予想通りの酷さではないか。宗太郎駅を超えてきたね!
しかも年末年始の運行はゼロらしい。まぁ、田舎のバスはこんなもんかねぇ……。
上を見上げると、筑前山手駅がそびえ立っていた。バスが1本であることを鑑みるに、ここらの地域住民にとってこの鉄道駅の存在はとても大きいモノなのだろうな、と思う。
さて駅に戻ると、お婆さんが階段を登っていた。手助けをして階段を登り終える。次の列車まで20分強。
また、先ほどの九郎原おじさんと同じように旅の話などをした。そしてお婆さんがバスが1日1本という話をしていた頃、丁度快速列車が文字通り快速でスピーディーに過ぎ去っていった。そして、お婆さんが呟いた。
「快速は、停まらん……。」






新幹線編に続く!


ファビコンを変えてみましたけど、お気付きになられたでしょうか。どうでしょう。

2015年1月17日土曜日

豊前松江駅(日豊本線)

豊前松江駅探訪記

 期末考査をそれなりの結果で終え、さぁ冬休み、今回はどこへ行こうかと考えていると、夏のある情景が目に浮かぶ。
僕の駅巡りの始まり、下灘駅のあの情景だ。
初夏の日差しを浴び、輝く海。青い空。
僕は、『海の見える駅』について、色々調べた。そうしたプロセスを経て僕が見つけたのがこの豊前松江駅だ。
18きっぷを使って訪れた。その時の記録はこちら
 中津駅から415系に乗車し、下車。
降り立って、左右を見渡す。
「あれ、海とはなんだったのか?」
右、左。どちらを見渡しても、普通の町並みや木々しか見えない。
「おかしいな…」
僕がそう思っていると、木々の間から何かが見えた。瞬間、理解する。
「木々が海を遮ってたんだ!そうに違いない!(切望)」
 僕は跨線橋を駆け上がる。海が見えることを願って。例え、それが僕の想像する見え方じゃなくとも…。

勘は見事に的中。跨線橋の頂上から、海を望むことが出来た。成程、確かに『海が見える駅』だ。
割と残念だが、まぁ良いだろう。写真では写りが悪いが、割と見える範囲は広かった。
 逆方向を向くと、趣ありそうな木造建築が目に入る。これが、この豊前松江駅2つ目の魅力である。そう、古き良き木造駅舎だ。

その後休んでたら駅員に怒られるが、その話は割愛しよう。あまり気分の良くない話だから......。
 セピア色に加工してみたが、いかがだろうか。
この駅舎、完成は1932年。今から、82年前に完成したものだ。
道理で趣が有るわけだが、駅の入口に自販機が設置されているのが玉に瑕だろうか。駅の入口に自販機はナンセンス。とある人の言葉である。
確かに雰囲気を幾分か壊してはいるものの、さしたる問題では無い。それよりも、奥の方の瓦の色が違うことの方が僕的には気になる。

この入口の表示板は、2003年に地元の書道家の方が書いたものなのだそうだ。若干はげてるが、新鮮さがあって良いね。

木造駅舎は、歴史が古い。だから、観察すると面白い。皆様も是非、近所に木造駅舎な駅があるのならば、散策気分で行ってみてはいかがだろうか。きっと、良いモノになると思う。

平成26年度冬の青春18第1回『北部九州一周旅』/Part2

 新飯塚駅で後藤寺線に乗り換え。
1時間程度時間がある為、近くをぶらついて手頃なお店を探す。
すると、麻生太郎の選挙ポスターを発見。このへんはどうやら麻生太郎のお膝元らしい。今回もまぁ自民党が勝ったわけだが…中学生が語るのはよそうか。
結局美味しそうな店は見つからず、やむを得ず駅の売店でそれっぽいおにぎりやパンを食べる。
まさにコンビニ弁当、という味が最高にクール。

 普通1両 13:47 田川後藤寺行き
 キハ31の単行列車に乗り込み、新飯塚を発つ。やはり、旅にはディーゼル単行が、旅情がある。そんじょそこらのロングシートよりよっぽど良い。
しかし、後藤寺線は素晴らしい路線だね。直線が続いたかと思えば高台をぐるりと回って良い景色を見せてくれたりと、風光明媚、煌びやかな美しい路線だ。また来たい、乗りたい路線だ。
列車が少し速度を落とし、工場地帯に入ってゆく。そろそろ、降りねば。
 僕が下車したのは『船尾駅』
かつては賑わっていたが、今では駅舎も取り壊され、待合所だけがぽつんと存在するもの寂しい駅だ。
その取り壊された駅舎というのが、鉄道ファンの間では結構有名な存在だったらしい。尚更、僕が訪れるのが遅くなってしまって残念だ。
この工場はセメント工場で、その影響か視界が不明瞭だ。PM2.5とかを気にするよりもこれをなんとかしてほしい。
 写真の左上に写っている通り、この界隈はトラックやタンクローリーが頻繁に往来する為、結構危ない。人影は無いが、トラックの重い響きだけは感じることが出来る。
踏切でキハ31を軽く撮っていると(写真は下の番外写真集にて)、不思議な光景を目にした。
この踏切、後藤寺線は単線の筈なのに線路が2本あるのだ。無論、構内踏切的かもと思うかもしれないが船尾駅は単式ホーム、一番単純な駅構造の為、それは無い。
そのうち、近くに廃レールを使った柵も発見した。おそらく、昔の引き込み線であろう。
 つまり、それは旧世紀、船尾駅栄華の時代の遺構という訳だ。

今では全てが白く霞む鄙びた駅だ。
だが何にせよ過去の栄華が有ることを忘れてはならないと思う。
そのうち列車がやってくる。
さぁ、次の駅へ。
 その後再び後藤寺線。
田川後藤寺駅は平成筑豊鉄道と接続している。この時、その平成筑豊鉄道のホームである2番のりばに、炭都物語号という特別な塗装の列車が居た。中々重厚感有る黒いデザイン、まさに炭都といったものだ。
小倉行きのキハ47の2両に乗り込み、本日ラストの駅へ向かう。

 都会の人はご存知だろうか。ローカル線の、後ろ乗り前降りルールを。更に、2両編成の場合1両目のドアしか開かないことも何気に驚きだ。
何はともあれ、ラストは呼野駅。
殺風景な場所に思えるかもしれないが、夕闇迫り来る山の情景はとても綺麗で麗しいものだった。
 ちなみに、一応北九州市小倉南区である。意外と広いのだ、小倉。
若干錆びが出てきた駅名票に哀愁を感じながら、ホームを降りる。と、目の前に線路がある。びっくり、こういう感じの駅なのだろうか。違う。
この駅は昔、スイッチバック駅であった。もっとも、高さを稼ぐというよりは上り坂を駆け登る推進力を稼ぐためのものだったようだが…蒸機時代のことなのでわかりかねるが、500mほどはその区間があったようである。後で、巡る。
 勿論今では使われていない…と思う。業務用の車両があったので、待避線として一部は使われているのかもしれない。
だが、見たところ草にまみれてて、とてもさびしい荒涼としたものだった。
レールは輝きを失い、枕木は雑草に覆われている。
今回は、良く遺構を目にする。僕にはそれぞれの駅の黄金期を実際に見ることは出来ないが、今の現状から想像することは出来る。
一体、どんな賑だったんだろうか…。

 このだだっ広い駅構内の片すみには、旧ホームもあった。かつての降車用ホームだろうか、わからない。
当時の駅名票もそこにそのまま残されていた。
文字は時の流れによって削り取られ、錆が夥しい。
どことなく、儚げな遺構だ。それでいて、幻想的。
駅構内の遺構は大体見て回ったので、スイッチバック線を見に行くことにする。
駅の前を通る道を400m歩いて、左折。
坂を登ると、煉瓦造りのトンネルがある。それも遺構だがスルーし、右折。道なりに進むと、ちょっとした鉄道橋が見えてくる。長さ1m強程度のモノだが、鉄道の存在を感じさせる。
更に奥へと進むと、レールがある場所へ行ける。
しかし、いやはや難儀。難しい。
クソ長くて刺がある雑草に行く手を阻まれ、足をかなり怪我しながらもなんとか到達。
すると、予想を裏切らず確かに、もう2,30年前にはその役目を終えたであろうレールが残っていた。
ボロボロになり、本当に雑草まみれ。だけど、雑草の隙間から垣間見える、レールが示す道のりは鉄道そのものだ。
少し進んでみたが、とても雑草。
結局100m地点で断念したわけだが、もう少し続いてると思う。ここを訪れる旅人よ、是非僕の分まで突き進んでおくれ。
断念し、来た道を帰る。さぁ、帰ろうか。家へ。

駅につき、暫くすると、やってくる。
薄闇を照らす、ディーゼルカーが。
という訳で再び小倉行きに乗車。今回の旅の駅巡りは、めでたく終了!

この後は小倉駅の5.6番乗場のホームにあるラーメン屋で夜飯を食べ、快速中津行きに乗車。豊州路を駆け下る。
中津駅前は、クリスマスムード一色。
ロンリー・ボーイの僕の心をえぐるように輝くイルミネーション。ちくしょおお。
中津駅で45分程度時間があったから、駅北側の交差点で夜景撮影。
良い感じ?そうでもないか。でも、こういういつもと一味違う撮影も楽しい。
天体撮影や夜景撮影も積極的にやりたい所存。

以上


-番外写真集-
新飯塚駅で見かけたJRバス。
九州は赤が好きだなぁ。
船尾駅駅前の工場。
これがいくつもあったら、それはジブリだ。
船尾駅近くの踏切で撮影。
単行で、後藤寺線を駆け巡る。
引き込み線の跡。
この先は、何もない。
スイッチバック線から望む
雄大な景色。



平成26年度冬の青春18きっぷ第1回『北部九州一周旅』
-END-