2015年1月17日土曜日

平成26年度冬の青春18第1回『北部九州一周旅』/Part2

 新飯塚駅で後藤寺線に乗り換え。
1時間程度時間がある為、近くをぶらついて手頃なお店を探す。
すると、麻生太郎の選挙ポスターを発見。このへんはどうやら麻生太郎のお膝元らしい。今回もまぁ自民党が勝ったわけだが…中学生が語るのはよそうか。
結局美味しそうな店は見つからず、やむを得ず駅の売店でそれっぽいおにぎりやパンを食べる。
まさにコンビニ弁当、という味が最高にクール。

 普通1両 13:47 田川後藤寺行き
 キハ31の単行列車に乗り込み、新飯塚を発つ。やはり、旅にはディーゼル単行が、旅情がある。そんじょそこらのロングシートよりよっぽど良い。
しかし、後藤寺線は素晴らしい路線だね。直線が続いたかと思えば高台をぐるりと回って良い景色を見せてくれたりと、風光明媚、煌びやかな美しい路線だ。また来たい、乗りたい路線だ。
列車が少し速度を落とし、工場地帯に入ってゆく。そろそろ、降りねば。
 僕が下車したのは『船尾駅』
かつては賑わっていたが、今では駅舎も取り壊され、待合所だけがぽつんと存在するもの寂しい駅だ。
その取り壊された駅舎というのが、鉄道ファンの間では結構有名な存在だったらしい。尚更、僕が訪れるのが遅くなってしまって残念だ。
この工場はセメント工場で、その影響か視界が不明瞭だ。PM2.5とかを気にするよりもこれをなんとかしてほしい。
 写真の左上に写っている通り、この界隈はトラックやタンクローリーが頻繁に往来する為、結構危ない。人影は無いが、トラックの重い響きだけは感じることが出来る。
踏切でキハ31を軽く撮っていると(写真は下の番外写真集にて)、不思議な光景を目にした。
この踏切、後藤寺線は単線の筈なのに線路が2本あるのだ。無論、構内踏切的かもと思うかもしれないが船尾駅は単式ホーム、一番単純な駅構造の為、それは無い。
そのうち、近くに廃レールを使った柵も発見した。おそらく、昔の引き込み線であろう。
 つまり、それは旧世紀、船尾駅栄華の時代の遺構という訳だ。

今では全てが白く霞む鄙びた駅だ。
だが何にせよ過去の栄華が有ることを忘れてはならないと思う。
そのうち列車がやってくる。
さぁ、次の駅へ。
 その後再び後藤寺線。
田川後藤寺駅は平成筑豊鉄道と接続している。この時、その平成筑豊鉄道のホームである2番のりばに、炭都物語号という特別な塗装の列車が居た。中々重厚感有る黒いデザイン、まさに炭都といったものだ。
小倉行きのキハ47の2両に乗り込み、本日ラストの駅へ向かう。

 都会の人はご存知だろうか。ローカル線の、後ろ乗り前降りルールを。更に、2両編成の場合1両目のドアしか開かないことも何気に驚きだ。
何はともあれ、ラストは呼野駅。
殺風景な場所に思えるかもしれないが、夕闇迫り来る山の情景はとても綺麗で麗しいものだった。
 ちなみに、一応北九州市小倉南区である。意外と広いのだ、小倉。
若干錆びが出てきた駅名票に哀愁を感じながら、ホームを降りる。と、目の前に線路がある。びっくり、こういう感じの駅なのだろうか。違う。
この駅は昔、スイッチバック駅であった。もっとも、高さを稼ぐというよりは上り坂を駆け登る推進力を稼ぐためのものだったようだが…蒸機時代のことなのでわかりかねるが、500mほどはその区間があったようである。後で、巡る。
 勿論今では使われていない…と思う。業務用の車両があったので、待避線として一部は使われているのかもしれない。
だが、見たところ草にまみれてて、とてもさびしい荒涼としたものだった。
レールは輝きを失い、枕木は雑草に覆われている。
今回は、良く遺構を目にする。僕にはそれぞれの駅の黄金期を実際に見ることは出来ないが、今の現状から想像することは出来る。
一体、どんな賑だったんだろうか…。

 このだだっ広い駅構内の片すみには、旧ホームもあった。かつての降車用ホームだろうか、わからない。
当時の駅名票もそこにそのまま残されていた。
文字は時の流れによって削り取られ、錆が夥しい。
どことなく、儚げな遺構だ。それでいて、幻想的。
駅構内の遺構は大体見て回ったので、スイッチバック線を見に行くことにする。
駅の前を通る道を400m歩いて、左折。
坂を登ると、煉瓦造りのトンネルがある。それも遺構だがスルーし、右折。道なりに進むと、ちょっとした鉄道橋が見えてくる。長さ1m強程度のモノだが、鉄道の存在を感じさせる。
更に奥へと進むと、レールがある場所へ行ける。
しかし、いやはや難儀。難しい。
クソ長くて刺がある雑草に行く手を阻まれ、足をかなり怪我しながらもなんとか到達。
すると、予想を裏切らず確かに、もう2,30年前にはその役目を終えたであろうレールが残っていた。
ボロボロになり、本当に雑草まみれ。だけど、雑草の隙間から垣間見える、レールが示す道のりは鉄道そのものだ。
少し進んでみたが、とても雑草。
結局100m地点で断念したわけだが、もう少し続いてると思う。ここを訪れる旅人よ、是非僕の分まで突き進んでおくれ。
断念し、来た道を帰る。さぁ、帰ろうか。家へ。

駅につき、暫くすると、やってくる。
薄闇を照らす、ディーゼルカーが。
という訳で再び小倉行きに乗車。今回の旅の駅巡りは、めでたく終了!

この後は小倉駅の5.6番乗場のホームにあるラーメン屋で夜飯を食べ、快速中津行きに乗車。豊州路を駆け下る。
中津駅前は、クリスマスムード一色。
ロンリー・ボーイの僕の心をえぐるように輝くイルミネーション。ちくしょおお。
中津駅で45分程度時間があったから、駅北側の交差点で夜景撮影。
良い感じ?そうでもないか。でも、こういういつもと一味違う撮影も楽しい。
天体撮影や夜景撮影も積極的にやりたい所存。

以上


-番外写真集-
新飯塚駅で見かけたJRバス。
九州は赤が好きだなぁ。
船尾駅駅前の工場。
これがいくつもあったら、それはジブリだ。
船尾駅近くの踏切で撮影。
単行で、後藤寺線を駆け巡る。
引き込み線の跡。
この先は、何もない。
スイッチバック線から望む
雄大な景色。



平成26年度冬の青春18きっぷ第1回『北部九州一周旅』
-END-

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