ロンドン西部の、新しいホテルで一晩を明かしました。
コーラスホテルハイドパークのよいところ
⭕️オシャレなデスク
⭕️ベッドがオシャレ
⭕️アイロンがある
デスク周りは洒落てましたね。
天井が低く、隠れ家のような、書斎のような雰囲気がありました。
ここに窓があるとなお良いです。まあ、窓があっても外はゴミ置き場でしたが。
だめなところ
❌ベッドがやわすぎる
❌ベッド周りに充電がない
❌ライトが少なく化粧しづらい
❌給水機がない
❌ボディソープが石鹸
❌WiFiが弱い
❌景色がゴミ捨て場
❌ゴミ箱の袋がやる気ない
❌掃除が適当
ベッド周りに充電がない、というのは日本のビジホでもありがちです。
モバイルバッテリーの充電をしっかり管理するという手間が発生します。面倒くさい。
あと、掃除が適当なことにも閉口しました。これも海外の洗礼ですね。最悪です。
ノッティング・ヒル
このホテルに泊まった理由は、その立地にあります。ロンドン西部のノッティング・ヒルが徒歩圏内なのです。
ノッティング・ヒルといえば、ご存知、映画『ノッティング・ヒルの恋人』の舞台です。
高校時代に宿題で英語の原作を読まされ、大いに心に残っています。
映画は出発前に見返しました。『ローマの休日』を観た翌日に観て、どちらもほぼ同じ話だなと思いました。
高嶺の女性との禁断の恋、苦悩。
個人的な特筆ポイントは、どちらも、家に屋上があって眺めがいいところ。あんな家に住みたいものだと思います。
話が逸れました。映画版の冒頭は、主人公ウィリアム(ヒュー・グラント)が『蚤の市』を歩くシーンですが、その『蚤の市』がポートベッロ・ロード・マーケットです。
マーケットは特に土曜日が大賑わいと聞いたので、土曜日に行けるよう日程を調整し、満を持して向かいました。
話は変わりますが、当ブログと互角かそれ以上の随筆として『枕草子』があります。
『枕草子』の魅力のひとつに、良いと思ったものは愛で、悪いと思ったものを批判する清少納言の批判的思考があります。
しかしながら、私は、経験した物事を悪く言うのは苦手で、Z世代的宥和主義で、なるべく「いいとこ探し」をするように生きてきました。
が、ここはひとつ、清少納言を見習い、一皮むけようと思います。
ポートベッロ・ロード・マーケット、おもんない!
自分としてはアンティーク、特に古銭に興味があって訪れたのですが、高級なコインというものは見当たりませんでした。
また、他のアンティークや著名な銀食器なども、真偽が分かりかね、また今後の長旅の荷物になるということもあり、買えませんでした。
また、値段が高すぎるという点もバッドばつ丸です。
しかし、この点は、筆者らが無職でケチであるという点を割引く必要はあるでしょう。たぶん、我々は日本でフリマに行ってもそんなに買わないでしょうね。
つまり、買い物できないし、ウィンドウショッピングとしても大して面白くなかったという点が問題であるということです。
「いいとこ探し」に立ち返りますと、唯一よかったのは、映画を再現した書店です。
劇中、主人公は旅行本専門の書店を経営しています。
旅行本専門というコンセプトや店内の雰囲気も最高ながら、正面の大きなガラスが店の魅力を増幅させているなと、映画を観ながら思いました。
その大きなガラスファザードが再現されていて、いくぶん感心しました。
まあ、例によって特に買うものはありませんでした。
ノッティング・ヒルといえばもうひとつ、植民地史研究家(自称)である筆者として避けることができない話題があります。
1958年にノッティング・ヒルで起きた人種暴動です。
植民地帝国イギリスが植民地政策を転換した当然の帰結として、本国に植民地出身者(主に西インド諸島出身者)が移住し、住民と軋轢が生じたという事件です。
しかし、特にそれを語るにふさわしいアテが現地になかったので、本稿では特に触れません。
記念碑のようなものがあれば、話を広げやすいんですけど。
今では華やかな高級住宅街ですが、こういう話もあるとだけ。
つまらなかったなぁと思いながら、次の目的地・サウスケンジントンに地下鉄で向かいました。
道中、電車に乗り間違えたり、雨に降られたりと最悪でした。
めっちゃ汗くさいおじさんがいて、こういう人って海外にもいるんだ、と思いました。
この時点で、3つのダメなことが溜まっていました。
1 マーケットがそんなに楽しくなかった
2 電車間違えた
3 雨に降られた
しかし、この後、次のような3つのいいことによって、ダメだったことは治癒されました。
1 雨があがった
2 「わさび」の寿司が美味しかった
3 V&Aが素晴らしかった
わさび
日本人であることのおもしろさに、海外の謎の日本語を楽しむことがあるでしょう。
wasabiもそのひとつで、イギリスで人気の寿司レストランチェーンです。
やっぱり惹かれますよね、この店名。
英語圏の人は、固有名詞を日本人と違うように捉えています。
例えば、日本人は電子機器メーカーを興すときに社名を「リンゴ」としないでしょうが、向こうの人はするわけです。言うまでもなく、Appleの話をしています。
wasabiも同じ香りがして、趣深いです。
6ポンド少々(1339円)でした。例のごとく、魚はサーモンのみです。ゴマが効いていて、米が日本の米と同じようにおいしかったです。
サーモン自体は、おいしくて当たり前でしょう。
V&A
その後に向かったV&Aはロンドンで一番の思い出になりました。
V&Aの略称で親しまれているこの施設は、正式にはヴィクトリア・アルバート博物館といいます。
ヴィクトリア女王とその旦那が建てた、デザインを特集する博物館です。
V&Aについてネットで調べると、V&Aを絶賛しているブログの筆者が家具職人の方だったので「それは貴方が家具職人だから楽しめているんじゃないのか?」と疑問に思っていました。
しかし、本当に素晴らしかったです。筆者は、家具職人ではありません。
所せましと並べられている皿。
全部日本に連れて帰るか、この部屋に筆者が居住するか。
そのどちらかでいいから叶えてくれないかなあと思いました。
別に、筆者はそこまで皿やデザインが好きなわけではありませんが、それでもそう思いました。V&Aの魅せ方が為せる業です。
この日はあいにく歩き疲れていたので、見学はそこそこにして帰りました。明日もう一度来ることにしたので、明日までの大きな楽しみを抱くことができました。
帰って、やる気のないゴミ袋を眺めて寝ました。
0日目 出国編
1日目 大英帝国の風を感じて
2日目 テムズとともに