2022年12月12日月曜日

はかた号のすばらしさよ

福岡の友人に会いに行ってきた。

行きは全国旅行支援+学割で実質5640円となった東京九州フェリーでゲロを吐き散らかしたものの、帰りは非常に快適。はかた号・プレミアムシート、サイコー!


18:30頃、博多駅のバスターミナルに巨体が現れる。かの有名なはかた号である。

なぜ有名なのか。約1100km14時間半で結ぶ国内最長路線であることより、「水曜どうでしょう」に登場したことが大きいだろう。大泉らの悲鳴がはかた号の「キング・オブ・深夜バス」としての名声を高めたのであった。

 

御託はここまで。今回乗るのははかた号の中でも4席しか用意されていないプレミアムシートである。はかた号はエコノミークラスを廃止し、ビジネスとプレミアムのみに改めている。LCCのせいであるが、おかげでこのような「動く漫画喫茶」が誕生したことは喜ばしく思う。

 

何が最高かって、個室であることだ。厳密には個室のドアがカーテンであるから「半個室」と言うのかもしれないが、全く気にならない。

個室の何が良いのかというと、夜中でも景色を見放題であることだ。アナウンスで「消灯後も窓の外を見たい方もいらっしゃるかと思いますが、トラブル防止のためおやめください。」とあったが、プレミアムシートは関係なし。そして、流れていく夜景を独り占めできるのも最高だ。

 

そもそも、博多駅に「東京行」の乗り物があることが嬉しい。船でもそうだが、やはり長距離路線はエモい。無くなった寝台特急に想いを馳せる前に、「まだ」ある夜行バスや夜行フェリーを味わい尽くしておくべきだなと思う。

 

設備も快適。座席はかなりリクライニングが効くし、送風やマッサージの機能も備わっている。部屋の明るさはダイヤルで調節できるし、二つの読書灯も眩い。トイレもかなり近くにある。

 

惜しむらくは、夜景があまり楽しめなかったことだろうか。写真は北九州の夜景で、これはかなり良かった。しかしながら、基本的に本州の高速道路は都市の北方を通るようで、筆者は北側の座席だったのであまり楽しめなかった。意味わかりますかね。これが残念だった。

 

しかし、逆にバスが走行車線からトラックを追い抜いていく様はよく観察できた。物流を担うトラックの横を、呑気にマッサージチェアに座りながら追い抜いていくのはなかなか貴重な体験である。まあトラック運転手もほとんどがサッカーを観ながら運転していたし、こっちに目もくれていないだろう。

そうそう、この日はワールドカップの日本・クロアチア戦があったのだ。延長戦やPKまでもつれ込んだ試合を筆者はバスで移動しながら観ていた。良い時間だった。

 

22時頃、山口県の佐波川サービスエリアで休憩をとる。これ以後、車内は消灯されるが、プレミアムシートに消灯が関係ないことは先述した。このSAは施設が充実していて、セブンイレブンもあったし急げば吉野家もいけるだろう。

 

コーヒーを飲みながらバスを眺める。あの前の席が、筆者の座る座席である。輝いている。最高。

 

消灯後、部屋を暗くして外を眺めたり、サッカーを観たりと優雅に過ごした。明け方に入眠し、やや遅れてバスタ新宿に到着した。いや〜、充実した時間だった。ちなみに料金は20500円。安いときは18000円くらいで乗れるはず。

まあ、早起きして朝早い飛行機に乗るよりはいいんじゃないかなと思う。以上。

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