2015年1月13日火曜日

平成26年度冬の青春18第1回『北部九州一周旅』/Part1

この日、目が覚めたのは朝の4時30分だった。
生憎、この地域はそんなに早く一番列車は来ない。ゆっくりと優雅な朝食を食べ、5時30分すぎにようやく駅に向かって歩を進めた。
外に出て思ったことは、「暗い!」だ。夏のあの爽快な青空に魅了されていたため、ここまで暗いとは思っても居なかったのだ。無論、冷静に考えればわかることだが。冷たいし寒い。
 その後815系の一番列車に乗り込み、中津まで行く。
車内には勉強をしながら通学をする学生が居た。僕は悠然と旅に出る。しかし、大変だなぁ……。そういえば、夏は事故で遅れたなあ。

これから向かう第1の目的地、豊前松江駅は海の近くに有り、なおかつ駅舎が木造という中々の優良物件だ。個人的に海の見える駅は好きなので、期待が高まる。
中津で乗り換え、415系のロングシートに乗車。豊前松江駅で降りる。
 海沿いにあるとはいえ、そこまで景観が良い訳では無かった豊前松江駅。少しはガッカリしたもののある程度「こんなもんか」という心構えは出来ていたので、ご愛嬌。
それでも跨線橋を登ると少し曇った周防灘を悠々見ることが出来て、それはそれなりに良い景色だった。
さて、そうして僕が駅名票を撮っていると駅舎から駅員に声を掛けられた。
「ここ有人駅だったのか」と思いつつよく聞こえなかったので「なんですかー?」と聞き返すと、こう返って来た。
「撮るのはもう構わんけど、列車の邪魔しないでよ!」
至極正論である。そう、貴方は正しい。駅構内で撮らせて頂いているのに、列車の運行を邪魔するなど大変嘆かわしいことだ。しかし、だからと言ってただ椅子に座って跨線橋を撮り、少し立って駅名票を撮っていただけの人物にそういうことを言うのはどんなもんか。いや、言っとくべきだろう。だが、言われた方の気分を考えて欲しい。不愉快だ。その後「あのー…」と駅員に声をかけて18切符を差し出すと、「いや切符がどうこうじゃなくてね、列車の迷惑になるのをやめて欲しいのよ。…」と色々説教されてしまった。僕は18切符に印を押して貰いに来たのであって、切符がどうこうなのだが……。
結局「すいませんでした。」と何の謝罪かもわからぬ謝罪をし、印を押してもらった。
気分が悪かったので、列車を一本早めて松江駅を発つ。二度と来るか!折角の海も陽に当たる跨線橋も、趣ある木造駅舎も台無しだ!
まぁ自分も有人駅ではより一層大人しくしていよう、と一応反省し次を目指す。
西小倉で鹿児島本線に乗り換えをする。ところで、いつも思っているのだが、九州の「急行」制度はどうなっているのだろうか。バスの話になるのだが、『スーパーノンストップの停車が2つ増えました!』意味がわからない。

西小倉駅でソニックを見送り、荒尾行き快速に乗車。
荒尾快速を黒崎駅で下車。『福北ゆたか線』という愛称が分からず「そんな路線あったっけ(困惑)」と戸惑い、乗り換えに焦る。筑豊本線と言ってくれ…。
そんなこんなで乗り換え、817系3000番台…通称白缶に乗車。
ケツが痛くなると聞いたが、なるほど確かにこれは痛い。少しの乗車でそう感じさせるのを見受けるに、中々レベルは高そうだ。
筑前垣生駅で下車。中間駅の隣駅だ。TRICKを思い出す。(仲間由紀恵…)
遠賀川を渡ってすぐの場所にあるこの駅からは、遠賀川の橋梁を渡ってくる列車がよく見える。ホームは湾曲し、上りと下りで高さが違っている。段差がある、と表現しようか。
駅の周りの風景は閑静な住宅街といった場所で、のどかで平和な空気が漂っていた。
さて、僕が何故この駅を訪れるに至ったかというと、駅舎が素敵だからだ。燻し銀のような、閑静な町並みに合った木造駅舎だ。しかし、平成26年の7月から駅員がいなくなったようである。また一つ無人駅が増えた、ということだ。悲しいものがある。香椎線は終着駅が無人駅だそうだ。びっくりだぜ。
しかし駅舎内は清潔に保たれており、本のコーナーもある。
日本文芸全集を列車の待ち時間に読む人がいるかはさておき、駅前もほがらかな光景だった。駅舎の隣には木が植えられており、木造駅舎とお似合いだ。
無人駅だが比較的列車の本数は多い。列車に乗って次の駅へ向かう。
次は勝野駅。ここに訪れた理由は深く語っておかねばなるまい…。僕は、この跨線橋が好きなのだ。別に橋ヲタクとかそういう酔狂なモノに目覚めたわけでは無い。
…僕が5歳の頃だ。某TSUT◯YAで僕はドラえもんを借りた。かなり昔のだ。
作品が4本入っていたのだが、そのうち1本がドラえもんじゃない、別の似たような古いアニメだった。
どこか荒涼としていたアニメだった。正直余りよく覚えていない。
その雰囲気にどこかこの殺風景な中にある跨線橋が似ていたからである。
もうお分かりいただけただろう。訪れた理由、非常にぼんやりである。流して結構、読んでくれてサンキュー。

荒涼な場所に、佇む跨線橋……。ええやん!
この地域には昔、鉄道路線が通っていた。
『宮田線』という路線だ。
この遺構を見るべく、少々歩いた。
さて、10分程歩いたか。
ガーター橋の遺構が残っていた。しかし、その周りにはロープが掛けられ、さながら外部からの接触を拒んでいるように見えた。
しかし所詮ロープ。いくらでも乗り越えることはできるが、ここはロープが掛けてある意志を尊重しよう。
取り敢えず、外から撮る。
良い塩梅に歴史を感じさせる、風情がある良い遺構だった。
その後、勝野駅に帰る。陽は頂点に達し、真昼時を知らせる。
本当は何か現地で買いたいものだが、如何せん僕が行く場所には何もない。(何もない場所に行ってるのである。)
だから、コンビニ弁当。独特の米粒の食感が凄くクールだわ…。
乗車し、次の駅へ行く。






Part2に続く!


~番外写真集~

跨線橋から、海が見える。
上から。周りには特に何もない。
垣生駅改札。
ホーロー?の駅名票が良い雰囲気出してる。
駅の隣の大木。
立派にすくすく育ってる。
遠賀川の橋梁
良い景色!

END

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