ここ大分県に、日本で5番目の電気軌道の路面電車がかつて存在していたことを知っているだろうか。
その軌道の名前を『大分交通別大線』という。
国道10号に沿って大分駅前から亀川駅前までの18.4kmを走った。
1890年に企画され、1900年に一部開業。
その後会社関係で色々ゴタゴタがありながらも、1972年4月に廃止されるまでの72年を走りきった。
ちなみに廃止理由は『バス・乗用車の発達に伴う国道10号の渋滞緩和』の為であり、路線としては末期まで黒字であった。
その大分交通別大線、通称『別大電車』で使用されていた車両が家の近所にある大きな公園『佐野植物公園』にあると聞いたので、見学をしてきました。
林道『再進線』を巡った後、その足でその佐野植物公園へ向かった。
電車506号車
営業開始 明治33年5月10日
製造年月 昭和34年11月
自重 17.2t
乗客定員 90名(内座席38名)
最大寸法 長さ 12.920m
幅 2.340m
高さ 3.894m
電動機 38kw(50馬力)2台
架線電圧 直流 600V
廃止されたのは昭和47年
あながち古くもなかった様子だ。
こちらがその別大電車506号車である。
保存状態は良好。緑が映えて綺麗であった。
清掃か何かしているのかな。
正面から撮る。
路面電車らしい、こじんまりとした顔をしている。
行先幕は流石に年季が入っているだけあり、
ギリギリ『大分』と判別できる程度にボロボロだった。
ちなみに系統は3つあり、
・全線運行する大分駅前-亀川駅前
・市内系統の大分駅前-かんたん(菡萏)
・ラッシュ時の東別府-亀川駅前
であった。
なお、電車の逆側の方向幕は既に無かった。
緑の地色が映える506号車
ちなみに1996年まで、この506号車は大分市内中心部の
若草公園に保存されていた。
これは全線運行のサボだろう。
新しく作ったのか。
横側から。
山の中で、存在感を放っている。
中に入ることも可能となっている。
路面電車によくある構造となっている。
最大90人が収容可能だ。
ボタンが古臭いのが好きだ。
一回土砂崩れ事故が起きたらしく、
他よりも防災意識が高いのかもしれない。
運転席近く。
この公園には多くの子供達が訪れる。
僕がのんびりしていると、子供たちが「でんしゃ!」と言いながら中に入って、
運転台に入ったりして遊んだりしていた。
良い老後を送っている。
黄金色の車内には、今日ものんびりと時間が流れている。
END
























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