2017/12/29
勿論僕がその日最初の客で、昨夜から降り積もった新雪を踏みしめた。周りを見渡して受けた印象は、山間の峠の駅、という感じだった。雪原の中に駅だけがぽつんと存在するケースは北海道に多々あるが、見通しが悪いパターンは少ない。旅の中で慣れた孤独感とはまた一味違う、世界との隔絶を感じた。
保線の方が二人ほど駅舎の詰所に居た。そういえば、釧路本線の新得駅で保線員が少ない人数で必死に雪かきをする姿を思い出す。今まで僕は北海道の冬が厳しいという事実やラッセル車が走ることまで知っていたが、それでも、雪が鉄路を阻むという単純な事実を意識してこなかったことに気付く。雪が鉄路を阻むなら除雪が必要で、除雪には保線員なりラッセル車なりで費用がかさむ。JR北海道の苦境の一端を実感として気付いた瞬間だった。
やや遅れてやってきた単行に乗り、さらに南に下った。
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