2016年10月23日日曜日

九州一周旅行1日目

☆1日目概要
遂に始まった夏の冒険。始発列車に乗り込み、延々山口県まで北上。そこに待つ絶景とは!



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8月8日(月)06:00
昨晩は、遠足前の小学生のように眠れなかった。
天気は晴れ…といっても、そう見計らって予定を決めたのだ。
暇な学生の特権である。
さて、早速家を発ち、一眼レフを家に忘れるという愚行をして
すぐさま取りに戻った後、空を眺めながら歩く。
どこか壮大さを感じさせる、明け方の東の空。
始まりの風にのって、駅へ向かった。

駅で、4071レの貨物を眺める。
すると、近くに同級生がいることに気付いた。
朝練か、ご苦労なことだ。
ガッツリ首に一眼を引っ掛けた状態で話しかけるとなんだかよろしくないような
気がしたので、顔を背けながら、始発列車に乗り込む。

06:15 坂ノ市駅発 815系

大分駅でこの列車は15分程度停車する。
外へ出てウロウロしていると、子供がそのお父さんに
883系ソニックと一緒に写真を撮ってもらっていた。
列車はいつの時代も子供心をくすぐるのだなぁと思うと同時に
こんな大人(自分)になってはいけないよ、と感じた。

これまでの何度もの経験から、日豊本線の大分~中津の間は
僕にとって一番つまらないとわかっていた。
今回は『駅メモ』を片手に旅をしていたが、
それでも圧倒的な何かが僕を眠りの世界へ誘う。
ハッ!あぁ、レーダー使わなきゃ…。

08:18 中津駅着

中津駅にはこれまで何度も訪れており、
近辺を探索したり、軽く鉄道撮影してみたり、と
なかなか思い出が多い駅である。
そういえば、黒田官兵衛を盛んにアピールしていたなぁ。

08:24 中津駅発 415系

大勝利の415系ボックスシートである。
普段通学で鉄道を使うにはボックスシートはなかなかに不便であるが
旅行を楽しむという点においてはロングシートより圧倒的に優れている。

中津駅を出るとすぐに県境の山国川を越え福岡県に入る。
周りには見慣れぬ制服の高校生達がいた。
ご苦労様です。
天気も良好。

09:41 門司着


作業員の方が列車に挨拶をしていた。
その後ろ姿を呑気に撮った後に415系の車内に乗り込むと、
何やら不穏なアナウンスが聞こえてきた。
『この列車の後続列車が小倉駅構内で人身事故を起こし、安全確認を…』

後続列車の事故ということで、ギリギリセーフと不謹慎ながら喜んでいたが、
やはり列車の事故ということで関係ないこの列車までしばらく動かず…。
昼飯抜きを覚悟しようとしていたまさにその時、
ようやく女性車掌の出発を告げるアナウンスが聞こえてきた。
しかし、10分遅れての発車。昼飯調達の時間はあるのか…。

10:03前後 門司発 415系

10:10前後 下関着



車内で車掌に18きっぷに日付の印を押してもらった。
下関駅に着いた瞬間電車を飛び降り、一目散に地階のゆめマート?とかいう
店に入り、メロンパン等を買い漁る。
なんとか買い物を済ませ、ホームに戻ると
観光列車『みすゞ潮彩』1号が僕を待っていた。



人生初のボタン式開閉扉に戸惑いながら乗り込む。
流石に指定席券を買いに行く余裕は無かったので2号車の自由席に乗り込む。
観光列車の殆どは普通列車のダイヤで運行されており、
地元民にしてみれば普通列車が一本減ったことになる。
それでは不便なため、殆どの観光列車では地元の人が普通に利用できるように
自由席を設けているのだ。

10:21 下関発 キハ47系



とにかく、海が美しい。
エメラルドグリーンの響灘が心を癒やす。
こんなに綺麗な海は初めて見たな、と思った。
また、道中には幾つも「降りたい」と思う駅があった。
風のように、自由気ままに旅ができれば良いのだが…。



みすゞ潮騒は観光列車なので、時々風光明媚な車窓の地点で
一時停車をし、車内放送で観光ガイドをしてもらえる。
遠くの島が美しすぎてある音楽家が買おうとした話など
様々な興味深い話を聞けた。



海を離れ、気動車が山間の小さな駅に停まる。
ホームに降り立つと、一気に全身から汗が噴き出す。
ようやく、3年越しの目的地『特牛駅』に到着した。

11:47 特牛着



駅の周辺には人家もなく、穏やかな昼の時間が流れていた。
ここは、秘境駅ランキング175位の特牛駅。
鄙びた駅舎と無駄に長い1面ホームのある駅である。
映画『四日間の奇蹟』のロケ地にもなった。



しばらく木陰で待っていると、バスが駅前の坂道を登っていった。
え、ここバス停なのに停まってくれないの!待って!と狼狽えていると
上からUターンして下りてきた。ビビった。
さて、目的の場所へ行こうか。



角島大橋

僕が数年前から画策してきた目的地、角島大橋に到着!
思えば長い道のりだった……。
バスを降りて坂道を上ると、路肩に大量の違法駐車車両が。
下にも駐車場があるのだが、それではどうにも賄いきれていないようだ。
ファインダーを覗くと、最高の景色が。



角島大橋は2000年に開通。
周辺が北長門海岸国定公園に指定されていることから
最大限景観に配慮した結果、この素晴らしい橋が完成した。

景観は素晴らしいのだが、バカ大学生がウヨウヨいて
そこが残念だった。



エメラルドグリーンの海を大胆に渡る角島大橋。
将来、車を持ったら来て、海の向こうへ行く
そう決意してここを発った。



がらんとしたバスの前の座席に座り、車窓を眺めていると
空には高らかな入道雲が。
なんとも夏らしい光景だな、と思うと同時に
あの下は雨なんだろうな、嫌だなぁと思ったりもした。

バスが駅に近づくと、
「雲の方角的に駅からバッチリ撮れるのでは!?」
そういう期待に胸を膨らませながら降り立つと、
少年時代等の夏の曲が頭の中に流れ出すような
そんな緑と青があった。



絵になっていたので思わず撮影。
この人はヒッチハイクして角島本島まで向かっていた。
行動力があるなぁ、羨ましい。
余談だが、この青年は制帽を被っていた。
僕も制帽被りたいな~。
多分すぐにダルく感じるけど。

16:04 特牛発

黄色と白の、中国地方ならではの列車に乗れてよかった。
山口県を離れ、九州一周コースに戻る。

僕は小倉駅に行くと必ず3番ホーム(5番かも…)のラーメン屋で
『冷やしラーメン』を食べる。
何が美味しいのかわからないけど食べてしまう。習性。

19:22 博多着



宿に着く。
僕みたいな人間にとって宿選びの最重要ポイントは
いかに駅に近いかである。



快適な夜。
この日はちょうど天皇陛下がお気持ちを表明された日だったので
テレビでNHKのその議題についての番組を眺めていたなぁ。


-2日目に続く-

1 件のコメント:

  1. 角島は映画『四日間の奇蹟』が公開される前に行ってました。
    もちろん映画も見ました。
    角島大橋を車で走ると気持いいですよ。
    ただし片側一車線だから景色に見とれていると事故ります。
    「特牛」は「とくぎゅう」じゃなんですよねw
    橋の手前の売店で売っているすり身の天ぷらがおいしいですよ。
    「こっとい」て読むんですよね。
    角島行きのバスはSDKじゃなくてBLKですね。

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