・下ノ江大俯瞰(H26/12/25)
概要…イエス・キリストが生まれて2000年近くが経った昨今。クリスマスだのなんだのと世間は騒がしく、とても忙しない。僕は陸橋奥で貨物を収めた後に、列車で初めての下ノ江大俯瞰に挑んできた。撮影に、イエス様のご加護はあるだろうか。
下ノ江大俯瞰といっても、まずは場所を説明した方が良いだろう。そもそも下ノ江というのは佐賀関地域の付け根の辺りにある小さな地域で、行政上は臼杵市に入る。詳しくはここ(お立ち台通信)を参考にされたし。注意点としては、下り列車撮影の側は歩道があるが、下ノ江駅の撮影の方は歩道が無い点だ。トラックが行き交うバイパスの為、注意が必要。
さて、815系列車に乗って下ノ江駅まで移動。下ノ江駅から北の方角を眺めると、撮影地であるバイパスが高くそびえているのが見える。遠そうに見えるが徒歩20分である。
下ノ江駅の駅舎は合わせて見ておくべきポイントである。かつては有人駅で賑わったのだろうが、今では寂れた無人駅。 閉鎖された切符売り場の姿が虚しい。木造駅舎であり、駅のすぐ近くには鉄道災害を憂慮した稲荷神社がある。説明文には『工事の関係で神社壊したら事故って結構死んだからまた作ったら、収まった。でもまた壊したらまた事故った。だからまたまた作った。』旨の文章が書かれていた。うーん、なんとも。超常現象とでもいうべきか。どうなんだろう、と考えつつ撮影地を目指す。
道中バイパスの標高にたどり着く為にかなりの急勾配の生活道路を上り、車が遠くの信号機の点灯に合わせて数台通り過ぎるようなバイパスを暫く歩くと視界の左手に雄大な景色が広がる。鉄道が無くても思わず息を飲むような大自然。更に今日はクリスマスということでキリスト様のご加護か、まさに『雲一つ無い快晴』な空模様であった。山の斜面にへばりつくような線路。ここを列車が過ぎ去っていくと想像するだけでワクワクする。
撮影準備をし、時刻表で通過列車を確認していると
何の前触れも無しに列車が現れる。近くに踏切も何もなく、更に見通しが悪いため通過は肌で感じるしか無い。急いでシャッターを切る。787系である。陽気を全身に浴びながら宮崎を目指す列車と緑豊かな下ノ江の自然を絡められてまぁ初弾にしては良かったと思う。しかし、まだまだ。この撮影地の良さを全然生かしきれてない。次に挑戦したのは列車だけを狙った俯瞰撮影だ。編成の長さを読むのが難しかったが、1時間後に通過した783系列車は、多少は余裕を取り過ぎたものの上手く全体を収めることが出来たと思う。
しっかしこの撮影地、日当たりが良い。午後の下り列車を最良の光線状態で迎え撃つ事が出来る。そうこう考えていると、本日のメインイベント。415系2連続通過の1発目がやってきた。先程の783系と同じように俯瞰撮影を試みる。結果は…写真を良く見ていただければわかるだろうが、面が少し明るすぎて解りづらくなっている。それに、先ほどと同じように望遠が甘い。今後は車両の長さを見極めてもっと攻めて行きたいと思う。しかし、光線状態の良さが裏目に出るとは驚いた。対策としてはなんだろうか。露出を絞ることくらいしか思いつかない。
さぁ、そして運命の2発目を迎える。太陽は西にかなり傾き、鋭いオレンヂ光線を大自然に浴びせる。空の青色は段々薄くなっていき、木々は夕焼け色に染まる。鉄路の多くの部分を山の影が占めだした頃、415系の2発目がやってきた。僕は先程の反省を活かすべく、かといって露出を絞るのは山々の大自然の素の色を活かせない、と考え、あえて設定はあれこれ弄らなかった。そこで、面が影に突入する瞬間を見計らって絶妙なタイミングにシャッターを切った。
結果として、山々、車体がオレンヂ色に煌めく黄昏時の情景を切り抜けたかと思う。
END
0 件のコメント:
コメントを投稿