JAL GLOBAL CLUB(JGC)に入会すると、半永久的に上級会員としての待遇を受けることができる。
入会条件は2023年時点で以下の2つ。(2024年からは改悪が予想される。)
①暦年で50000FOP搭乗
②暦年で50回搭乗(かつ15000FOP搭乗)
FOPというのは飛行距離に比例するポイントみたいなもの。
②の方が安く達成できるので、50フライトに挑んだ。
この記事では、その各回を簡潔に記録していく。御託は別の記事で並べようと思う。
1 羽田→山形(1月11日)4870円
初フライト。
毎年初回搭乗ボーナス1000マイルに加え、club-Aカードを取得して初めての搭乗だったのでさらに4000マイルも貰った。
50フライトをやる気でいながら、実は飛行機に乗るのが怖かった。そこで、予め羽田神社でお守りを買った。律儀に赤青2色が用意されており、当然赤色を選ぶ。これでもう大丈夫。
2 山形→羽田(1月11日)4870円
到着した飛行機でそのまま折り返すという奇行。界隈ではこれを「単振動」と呼ぶらしい。すべては回数を稼ぐためである。
一度制限区域を出て再度保安検査場を通過するかと思いきや、山形では地上係員にその旨申告すれば保安検査を省略して直接出発待合に入れてもらえる。「単振動」の同志があと二人いた。
2人のCAさんに修行の旨を話しかけられ、記念の飴とシールまで貰った。
2レグをこなして思うのは、やっぱり、インターネットが使えないと暇だということだった。ちょうど森博嗣の小説を読みたいと思っていたので、電子書籍で買う。
明日からは北海道修行遠征なので、これに備えて蒲田駅の快活クラブに泊まる。京急蒲田から蒲田まで徒歩15分程度。ナイト8時間パックが適用されるように、丁寧に時間を調整した。
3 羽田→函館(1月12日)14050円
回数を稼ぐ、という考え方がある。羽田から一気に札幌に行くより、どこかを経由して行った方が回数を稼げる。また、そもそも北海道修行の拠点たる札幌丘珠空港(新千歳より札幌市街に近い)には羽田便がないので、別の空港を経由した方が、新千歳-丘珠間の移動に余計なお金を払わなくて良い。
ちなみに、今回の旅は全て「スカイメイト」で行う。そもそも安いし、キャンペーンでマイルが2倍貯まるからである。
4 函館→丘珠(1月12日)5100円
北海道内の修行は、JALグループのHAC(北海道エアシステム)で行う。HACのCはCorporationのCらしい。HASという略称には先客がいたとのこと。
プロペラ機ATR42-600で移動する。なぜ飛ぶのか全く理解できないが、ちゃんと飛んでちゃんと着陸した。
新幹線が開通していない函館札幌間には相当の航空需要がある。HACのドル箱だろう。
5 丘珠→釧路(1月12日)5100円
丘珠に到着し、到着ロビーから瞬時に保安検査場に移動する。
ちなみに、スカイメイトは当日空港カウンターで購入することができるところ、その1日ならどこででも購入できる。つまり、丘珠→釧路の航空券を朝の羽田で購入できるということだ。この点を勘違いすると、いちいち買って時間がかかることになる。
6 釧路→丘珠(1月12日)5100円
すぐに折り返す。丘珠-釧路はスカイメイト5100円路線の中で最もFOP・マイルが高い。204FOPである。
JALでは毎年5000FOPをキャンペーンで配るため「暦年で50回搭乗(かつ15000FOP搭乗)」という条件を満たすためには10000FOPを獲得すれば良く、1フライトあたり200FOP獲得すれば良い。これを釧路なら満たせる。
この日は釧路をもう一往復するつもりだったが、機材不良で欠航となってしまった。利尻を往復することもできたが、これは片道7650円もする。釧路より片道2550円・往復5100円も高い。もう1回釧路に行けてしまう額だ。諦めて快活クラブまで歩いた。
修行費用最小化のため、北海道の宿は快活クラブである。学割で2割引きされるので、長く滞在しても2500円くらいで済む。
問題は、丘珠から最も近い徒歩30分の北24条店にはシャワーがないことだ。この日は近くの個室ビデオのシャワーを使ったが、550円取られるし、25分の制限があった。
小さい飛行機に異臭を放ちながら乗るわけにはいかない。シャワー問題について考える必要がある。
7 丘珠→釧路(1月13日)5100円
空港が朝6時半に開くので、逆算して6時前に快活を出て、雪道を30分黙々と歩く。スノーブーツを持ってきてよかった。
6時半に着いたが、JALのカウンターが開くのは6時50分だった。20分間空虚に過ごした。
カウンターが開いた瞬間にへばりつき、今日の6区間を全て確保した。この時点で『残席4』『残席1』の区間があったが、問題なく取れた。
スカイメイト修行では早起きが肝心ということである。
8 釧路→丘珠(1月13日)5100円
当然すぐに折り返す。折り返す際にはすぐに降りられるように通路側席に座ることが多いが、この便では丘珠で時間があるため、窓側にした。地上の雪景色がよく観察できて面白い。
丘珠に着いて、空港のレストランで昼ごはん。丘珠ラーメンを頼んだ。
丘珠は玉ねぎの名産地ということで、ラーメンに玉ねぎが入っていた。しかし、正直、美味しくなかった。丘珠の玉ねぎには罪はないように思う。料理のセンスに問題がある。
9 丘珠→奥尻(1月13日)6600円
奥尻に向かう。ちと高いが、利尻ほどではないし、これに乗らないとなると丘珠空港で次の釧路便まで座っておくことになる。回数を稼ぐことが重要なので乗った。
奥尻は1日1本の「秘境空港」だが、当然ちゃんと保安検査場があるし、警察官もいたのが面白かった。
「秘境空港」なので到着ゲートと出発保安検査場が同じフロアにある。故に、筆者の到着ゲートから現れて再度出発する奇行はバッチリ係員に観察されてしまったが、特に何も言われなかった。
10 奥尻→丘珠(1月13日)6600円
「今日はマイル修行ですか?何レグ目ですか?」
CAさん、なんて優しい声かけだろうか。「お前はスカイメイト乞食ですか?」と言われるくらいが丁度よいと思うのだが、それだけに留まらず、シールとポストカードも貰った。ホスピタリティで追加料金をとっても良い、と思う。
あと「レグ」って本職の人が使う言葉なんだ、と知った。キモ=オタク方言かと思っていた。
11 丘珠→釧路(1月13日)5100円
丘珠空港の前のセコマでおにぎりを買い、5・6レグ目に挑む。昨日は欠航したが、今日は無事にこなせそうである。
このフライトの思い出は、搭乗口でいきなりCAさんに声をかけられたこと。
「昨日も乗ってましたよね!」
いや〜、流石に恥ずかしいよ。往復便に乗って復路で「おかえりなさいませ」と言われるのは経験したけど、往路で言われるのはちょっと次元が違う。
「よろしくお願いします」以外に言えることがない。いや、憶えてもらっていて嬉しいんだけどもさ。
12 釧路→丘珠(1月13日)5100円
釧路につき、爆速で折り返す。当然ながら「おかえりなさいませ」とCAさん。
この日はそこそこ風が強く機体も揺れたが、筆者が一昨日に購入した航空安全御守りの御加護で墜落せずに済んだ。
一安心し、CAさんに挨拶して帰ろうとすると、出口でCAさんがお手紙とシールを渡してくれた。シールが溜まっていく。
この日のフライトはこれで終了。1日に6〜8レグでき、かつ18時〜6時の12時間を休養に充てられるのが北海道修行のメリットである。1日4レグで無駄な時間が多い山形修行より優れている。
しかし、もちろん宿泊費やシャワー代の費用が嵩む。そもそも、運賃も山形便の方がちょっと安いし、FOPやマイルも山形便の方が貰える。一長一短というところ。
13 丘珠→釧路(1月14日)5100円
この日は、なんと、普通に飛行機を利用する。北海道に来て飛行機に乗るだけでは味気がない。釧路まで行き、花咲線に乗り継いで本土最東端・納沙布岬まで行った。
この日は大学入学共通テスト。受験生が必死こいて受験している同じ時間に、呑気に花咲線に揺られる。最高だ。
帰りは帯広を経由してJR北海道で札幌まで帰った。JRに乗っても「回数」にカウントされないことが残念である。
14 丘珠→釧路(1月17日)5100円
JRで札幌駅に着いた後、札幌近くの快活に泊まった。ここはシャワーがあるし、料金も北42条と変わらないからである。
懸念としては、この14フライト目である早朝の丘珠釧路便が『残席1』だったことだ。誰かが予約した瞬間乗れなくなるし、同業のスカイメイト修行僧に競り負けても乗れなくなる。
そんなことを考えながら地下鉄に乗ったため、周りの乗客が全員修行僧に見えた。
空港にはすでに人がいたが、スカイメイトを使えそうな人はいなかった。ジジイばっかりだったということだ。カウンターが開くより先に自動チェックイン機が起動するため、残席が怪しい便だけチェックイン機で購入した。
この時間は他に函館便もあり、しかも満席なので、1レーンしかない保安検査場はパンパンで長蛇の列だった。
15 釧路→丘珠(1月17日)5100円
すぐに折り返す。持ってきた本も尽きたので、仕方なくアマプラで映画を観る。
16 丘珠→釧路(1月17日)5100円
1時間ほどで再び釧路に折り返す。気が狂いそう。
17 釧路→丘珠(1月17日)5100円
30分で折り返さないといけないのに、保安検査場が混んでいて、間に合うかヒヤヒヤした。山形往復だと保安検査をパスできるから楽だ。
あ〜もう北海道やだよ〜、東京の自宅に帰りたいよ〜〜〜本も尽きたし
そういうわけで帰り方を調べると、夜の丘珠→函館→羽田ルートが残席ありだったので、帰ることとする。
18 丘珠→釧路(1月17日)5100円
丘珠のカウンターでチェックインと同時に丘珠→函館→羽田のチケットを購入する。グラウンドスタッフの人が結構気さくだった。
北海道を離れる要因として、函館便が連日満員で乗れないことと、この先寒波が予想されて再び欠航祭りになることが挙げられる。家に帰れば本もまた用意できる。
東京に帰る気でいるのに、また釧路に向かわねばならない。アンビバレンス。
19 釧路→丘珠(1月17日)5100円
隣の席のおばちゃんの荷物を代わりに収納したところ、ハッカ飴を貰った。それだけ。
無。無我。
20 丘珠→函館(1月17日)5100円
やっと羽田に帰れる!と思いきや、しっかり函館を経由して回数を稼ぐ。目ざとい。本日7レグ目。もちろん、ここから丘珠まで折り返しても8レグが達成できるわけで、欠航がない限り北海道は回数修行の天国だ。北海道大学に進学すれば良かった。
丘珠の保安検査場を通過するのは本日4度目。「リュックの中にナイフとかは……ないですよね。何度も通られてますもんね。」と検査のお兄さん。
21 函館→羽田(1月17日)14050円
函館空港では乗り継ぎに時間があったのでレストランで夕食をとることにした。贅沢2種丼、1550円。函館と目の前の2つの丼との間にいかなる関係があるのかは分からなかったが、値段相応に美味しかった。一般に1000円を超えると値段と味が比例しない傾向にあるので、なかなか貴重な店だと思う。
黙って羽田に帰り、久々の自宅に歓喜した。
22 羽田→山形(1月18日)4870円
23 山形→羽田(1月18日)4870円
久々の自宅で昼の12時まで眠る。筆者は卒論を書き終えた大学4年生というこの世界で最も暇な人種なので、このような生活が可能である。家事を諸々済ませると、すぐにやることがなくなる。「じゃあ山形行っとくか」ということで、暇潰しも兼ねて山形往復の為に羽田に向かう。
あと10往復くらいはする予定である。
24 羽田→山形(1月19日)4870円
25 山形→羽田(1月19日)4870円
実は23フライト目のあと、空港に泊まった。羽田第3ターミナル(国際線)は終日開いているので空港泊が可能なのだ。朝7:15山形行きに乗るために泊まったが、しかし寝坊して乗れなかった。正確には、1日2本の山形便である「7:15」と「17:40」を混同し、朝の時刻を「7:40」と勘違いしたのだった。
「ただ空港に泊まった人」として一旦自宅に帰り、夕方に再び羽田に向かった。リベンジマッチである。
この日は山形往復ののち、羽田近くの友人の家に泊まった。筆者は家が池袋なので、羽田への交通費が案外馬鹿にならない。持つべきものは羽田近くの友人である。
26 羽田→山形(1月20日)4870円
27 山形→羽田(1月20日)4870円
もう何も感情はない。機内で読む本が面白いことだけが救いである。森博嗣はすげえや
28 羽田→山形(1月21日)4870円
29 山形→羽田(1月21日)4870円
この日は土曜日。いつもガラガラの山形便も、流石に土曜日の朝の下りは満席だった。ゆえに、今日もまた夕方便だけ乗りに来た。
いつものように羽田のカウンターで山形往復スカイメイトを頼んでいると、隣のカウンターから「・・・9740円です。」という声が聞こえた。9740円といえば、山形往復スカイメイトの値段である。そう考えていると、筆者の担当のお姉さんが筆者の注文内容を声に出したため、同業者に筆者が同業者であることがバレて、恥ずかしかった。
休日だけあって、夕方便も混んでいた。筆者は平日も暇なんだから、わざわざ休日の便に乗る必要もない。そういうわけで、明日・日曜の山形往復はパスすることにした。
その翌日・月曜日は夕方に用事がある分、早朝7:15の便に乗ろうと思って4時半に起きたが、眠すぎてやめてしまった。
「早起きして空港まで1時間強かけて向かい飛行機に乗る」という行為、無理すぎる。
厳密にいえば、飛行機に乗らなくても失うものがないという状況が良くなかった。
例えば空港泊をした場合は、既に空港泊という疲労を負債にしているため、さらに飛行機に乗らなかったらその疲労が報われないという意味で「失うものがある」。でも今日の場合はただ寝るだけである。
朝の便に乗るには、空港泊や快活泊が「失うもの」の理論的根拠として必要だなと感じた。
この日以降、数年に一度の大寒波が襲ったため、山形に行かなかった。まあ、連続して行っていたら飽きたので、しばらく寝かせようということである。
30 羽田→山形(1月26日)4870円
31 山形→羽田(1月26日)4870円
数日も飛行機に乗らなかったのでウズウズしてきた。禁断症状。寒波もある程度去ったことなので、1日朝夕2往復・4搭乗をキメる。
この際、朝に起きて空港まで行けなかった教訓を踏まえる必要があり、ちょうど『カイジ24億脱出編』を読みたかったところである。伝家の宝刀「蒲田快活前乗り」を抜くことにした。とっとと羽田に向かうことを彼女に告げ、小言を言われながら羽田(蒲田)に向かう。「将来君もJGCの家族カードを作れるんだよ」と思いつつ、メンゴメンゴと言いながら向かう。
蒲田西口の快活は珍しく「ナイト12時間パック」なるプランがあるので、18時から翌6時まで滞在しても学割で3000円以下で済む。カイジと『昭和天皇物語』を堪能し、やや眠り、5時半に快活を出る。ちなみにこの宿泊で快活グローバルクラブのプラチナを達成した。もうJGCじゃなくてこれでいいや、と思う、わけがない。
蒲田から京急蒲田まで不毛に歩き、エアポート急行で10分。カウンターは案外混んでいた。朝の空港には案外人がいるのか、と驚く。そしてすぐに出発。いつも夜間飛行だったので、日中の東京の景色は新鮮だった。寒さからか、この日は富士山がよく見えた。東京で富士山を見たのは、東京競馬場以来二度目である。
条件付だったが、雪の山形に強行着陸してくれた。回数的にはJMBクリスタル達成である。
32 羽田→山形(1月26日)4870円
33 山形→羽田(1月26日)4870円
いよいよ暇である。10時に羽田に着陸し、再度山形に向かうまで7時間強。君たちはどう過ごすか。
筆者はJALスカイミュージアムに行くことで解決した。事前予約済。スチュワーデスの制服の展示が面白かった。あんまり飛行機に詳しくないのであんまり楽しめなかった、というのが正直なところ。
でも暇は潰れた。吉野家でいつもよりじっくり味わい、13時半。あと4時間、実はまだ秘策があった。
それは羽田のカードラウンジでグダグダすることである。JGCに入会した暁には当然サクララウンジを使い倒すのだから、カードラウンジには金輪際入ることはない。お手並み拝見、ということで1100円払った。4時間過ごして、しかも初回の楽しさ・プライスレスなんだから、妥当な値段だっただろう。
すごすごと飛行機に乗り、雪の山形に着陸。着陸で結構揺れて死ぬかと思った。
死ぬかも!
いや大丈夫やろ(今月31回搭乗の貫禄)
でもヤバい!
という感じだった。
空港で折り返すためにグランドスタッフの方に声をかけたら、スタッフじゃなくて修行僧だった。Twitterで知っていた人。
歓談していたらさらに一人修行僧が湧いて、三人で待合室に入った。奇怪な集団だったことだろう。
そのまま折り返し、二人とは羽田で別れた。筆者は電車だったが、他の二人は車だった。いいなあ。
34 羽田→山形(2月8日)4870円
35 山形→羽田(2月8日)4870円
JALカード保有キャンペーンの5000FOPが2月5日に着弾した。すでに搭乗回数30回は満たしていたので、晴れてJMBクリスタル会員、そしてワンワールド・ルビーとしてのステイタスを手に入れた。
よって、今回は上級会員としての初フライトである。が、特になにか変わることはない。いつものように山形スカイメイト往復をキメるだけである。
変わったことといえば、搭乗券に「RUBY」の文字が刻印されたことだろうか。あと、搭乗ゲートでQRをかざすとJMBクリスタルが画面に表示された、気がする。
前回搭乗から10日以上経っていることから分かるように、相当飽きている。折しも筆者には空前の節約ブームが到来しており、その中で相対的に安いとはいえお金を払って飛行機に(2回も!)乗る行為がバカバカしくて仕方がない。
だが、馬鹿馬鹿しいことを愛したい。それに今やめたら、ただ飛行機に1ヶ月で33回乗っただけの人になってしまう。サンク・コストを回収すべく、今日も筆者は羽田に向かうのだった。
機内では前回も喋った同志に出会い、多少喋った。親にJGC家族カード発行して親孝行したいというの、マジ分かるわあ。
36 羽田→山形(3月1日)4870円
37 山形→羽田(3月1日)4870円
前回の搭乗から3週間も開いてしまった。2月末に引っ越しがあった為、その準備に追われていたのだった。周りが卒業旅行で海外に行く中、せめて山形日帰り観光でもしようかと思ったのに、それすら叶わなかった。
が、引越しも終わり。住所不定となった身体を羽田に運ぶ。住民票をエンブラエル機内に移す勢いである。
ちなみに今日は朝の便。いつもは6時に開いているセブンイレブンが開いていなかったため、急遽近くのBLUE SKYで弁当を買った。チューリップにブルー・スカイって曲ありますね、この空の明るさよ〜って。母親がライブに行っていたそうです。70年代の話ですわ。
違う違う、弁当が高かったという話。ほとんど同じものがセブンでは400円で買えるはずなのに、700円。いくらJALカード特約店だからって許さないぞ!の気持ち。
4時半起きの上に睡眠も短かったので、機内では即・爆睡。窓のブラインドを閉めると、多少揺れてもなんら気にならないことに気付いた。
気付いたこと。クリスタル会員としての搭乗、もらえるマイルが増えてる!
達成前は片道418マイル、達成後は461マイル。43マイルも多く貰えてる!
ボーナスマイルの内訳。上が達成前、下が達成後。「JALカード搭乗ボーナス」36マイルが、「FLYONマイルアップボーナス」79マイルに置換されている。
筆者は修行僧としては当然ながらclub-Aカードを所持しているから、「JALカード搭乗ボーナス」はフライトマイルの25%が貰える。
一方、「FLYONマイルアップボーナス」はクリスタル会員としてのサービスで、フライトマイルの55%も貰える。山形はフライトマイルが143なので、55%は78.65マイル、切り上げて79マイルということらしい。アツい!
38 羽田→山形(3月3日)4870円
39 山形→羽田(3月3日)4870円
前夜は友人宅で送別会。永遠かに思えた東京での大学生活もあと僅か。「東京は4年で充分」と思っていたが、案外寂しい。
まあいいさ!JGC会員になれば来やすいし!
1時間しか眠れなかったが、機内で寝ればよい。また朝に羽田に来たが、また羽田のセブンが閉まっていやがった!
ヨネスケの弁当。800円。まあ美味しいけど、1個あたり160円はやっぱり高い。機内では爆睡。なぜか最近山形で係員がいないため、もう一度保安検査場を通過する羽目になっている。
40 羽田→山形(3月4日)4870円
41 山形→羽田(3月4日)4870円
土曜日は夕方便が案外空いている。「東京生活最後の日」に、山形へ向かうのだった。
カウンターでの頼み方もいいかげん慣れてくる。普通に山形の往復を頼むと、朝・夕の便をそれぞれ取るものと勘違いされたりするものだ。それは至極尤もなのだが、我々が欲しいのは30分で折り返す2フライトである。
「スカイメイトをお願いします。」「山形までの179便と、その折り返しの178便をください。」ということで誤解を完封する。
山形に着き、いつぞやの修行僧と再会する。当然ながら共通項が「山形修行」しか見当たらないので、「今何レグ目ですか」「意外と空席ないですね」みたいな会話をする。
そう、案外山形便は満席が多い。筆者も本来はこの日までにもう1往復するはずが、叶わなかった。
42 羽田→大分(3月6日)16570円(先得割引)
上京したのは4年前のことだった。当時は飛行機に興味がなく、大分からソニックと新幹線で東京に来た。駅のホームで父親が涙していたことを思い出す。
コロナ禍ということで完全に東京を味わい尽くせたかといえばそうでもないが、しかし充分味わったことは間違いない。ま、JALで頻繁に東京に来るよ、ということである。
このような多少の感慨に浸りながら飛行機に乗り込むつもりが、保安検査場が混みすぎていてダッシュする羽目になった。
爆睡し、周防灘から回り込んで大分空港に着陸した。機内Wi-Fiがないエンブラエルに慣れていたため、機内Wi-Fiの使用を失念していた。
大分空港についても色々書くことはあるが、また今度に譲る。
空港の近くに住んでいる高校の恩師に迎えに来てもらい、国東を色々物見遊山した。恩師は飛行機マニアなので、空港の見える公園から離着陸を眺める。大分―伊丹が山形と同じエンブラエルであることを初めて知った。つまり、筆者はあの機体に多分乗ったことがあるだろう。
余談ながら、筆者が生まれて初めて乗った飛行機はJALの大分―大阪だった。父がアタック25に出るので、大阪に行ったのだった。
43 大分→羽田(3月9日)19520円(スカイメイト)
しばらく実家でゴロゴロしたあと、羽田に向かった。同郷の友人たちと名古屋旅行をするからだ。
つまり、直接名古屋に行くのではなく、一旦羽田を経由することで、回数を稼いでるのさ、へへ!
と偉そうに書きたかったが、それをやるならば大分→伊丹→羽田→名古屋とやった方が、もっと効率が良かった。これに気付いたのはもう名古屋からの帰り。時すでに遅し。回数修行の時にしか使えない、即ち今後の人生で全く生きない思考である。
山形の4870円に慣れていたので、繁忙期スカイメイトの19520円にたじろいだ。
44 羽田→中部国際(3月9日)8810円(先得)
国際線機材だったが、特に快適というわけでもなく。短い旅だった。
ちなみに、大分から名古屋まで特急+新幹線で19500円。学割が効けばもっと安い。
一方、JALホッピングは約3万円+空港アクセス費用。勝負になってない。が、回数である。JRは発音こそJALと似ているが、回数にはならない。
45 中部国際→羽田(3月13日)10910円(先得)
名古屋旅行を終え、同じ行程で帰る。もう疲れたよ。
スカイメイトが高いので、ここも先得運賃。この日は案外空いていた。
46 羽田→大分(3月14日)19520円(スカイメイト)
本来はこの日の朝に山形往復をキメて、この大分に帰るフライトは「48回目」になるはずだった。が、体力の限界、快眠、寝坊、稀に見る良い夢、といった事情から断念した。良い夢やったんよ。
4月からは社会人。その前に東京・大分をもう一往復するが、それで48回。あと1往復、社会人になってからしなければならない。この義務感、案外ストレスである。
尤も、残り9ヶ月のうちに1往復飛行機に乗らなければならないことにストレスを感じるような人間は、そもそもJGC修行に向いていないのだが。
Twitterの修行僧の仲間達は海外旅行大好きで飛行機マニア、という感じである。一方筆者は海外旅行こそ好きだが、飛行機には疎い。そして信じ難いことに、サクララウンジがない大分空港が最寄りである。マジで何をしているんだ、という感じ。
それでも修行していいんだよと自分を肯定できるように、JGCのサービスを骨の髄まで舐め回していきたい。
47 大分→羽田(3月23日)18970円(先得)
48 羽田→大分(3月24日)31570円(得割7)
大分の実家でゴロゴロしていた、わけではなく、新生活の家探しなどを精力的に行なっていた。それもひと段落したので、大学の卒業式出席のために1往復する。
本当は、23日の午後に羽田に着いたので、夕方に一発山形往復をしようかと思ったが、流石に親に嗜められた。山形から帰ってこれなくて卒業式に出られなかったら面白すぎるから。
そして翌日、卒業式を終えて最終便で大分に戻った。20時発・22時着。凄いダイヤだし、席がある程度埋まっていたことにも驚く。
49 大分→大阪 10460円(スカイメイト)
50 大阪→大分 10460円(スカイメイト)
クリスタル会員になると、羽田出発時にサクララウンジが使えるようになる。だから、なるべく東京にいきたいなと考えていたが、都合が合わなかったので大阪に行って、遂に解脱となった。
1月に乗り始め、なんだかんだ6ヶ月の修行だった。これまでの50レグを思い起こし、感傷に浸ろう。北海道に行き、山形に行き……その程度しか行っていなかった。ひとつひとつのフライトに別の顔があるわけでもなく、50回飛んで5パターンくらいしか憶えていない。
いったい自分は何をやっていたのだろうか。感傷より呆れが勝ってしまう。金を払って目一杯宇宙放射線を浴びただけではないのか。
いや、そんなことはない。得られたものもあった。冬の北海道で札幌・釧路を1日3往復したという武勇伝、エコノミークラスへの身体的耐久性、そしてJGC資格。
結局、JGC修行のコストパフォーマンスは、今後のパフォーマンスに懸かっている。さ〜、マイルで海外に行くぞ〜〜〜〜〜〜!!!!
完
蛇足ながら、なんの参考にもならない会計記録については、この記事にまとめています。(準備中)